第３１話 ページ33
回転の止まった銃を手に椅子に座る人形と人間を見た
昔どこかで見たような光景だ
あの時は――
無理矢理縛り付けて
命乞いをしたヤツから――
「(何を考えているんだ俺は･･･)」
ぶんぶんと頭を振った
落ち着け。この弾の込め方なら順番さえ間違えなければ被弾しない
やり遂げるんだ
大きく息を吐きだすと人形に向けて銃口を向けた
引き金に指を掛け、そのまま引いた
パァン！
手に伝わる振動
鼓膜が破けそうなほどの音が響いた
人形の頭ははじけ飛んでいた
中に入っていた緑色の液体がまるで血のように流れていた
次に銃口を二階部分にいるカイに向けた
パァン！
同じ振動が腕を伝わる
カイは無傷のようだ
「お見事･･･」
次は隣に座っていたQタロウに銃口を向ける
パァン！
「はぁ･･･はぁ･･･これで大丈夫なんだな」
Qタロウも生き延びた
次は――
先ほど撃った人形の隣に銃口を向けた
パァン！
隣の人形も無残に頭がはじけ飛んだ
銃口はジョーの元へ向いた
パァン！
「へへへ･･･心臓が爆発しそうだったぜ」
震える声でジョーは笑っていた
そのままの動きで銃口はケイジの元を向いた
パァン！
「ふう、生きた心地がしなかったよ」
これで、的役の４人は全員生き残った
次の銃弾は人形に打ち込んだ
人形の頭は弾け飛んだ
そして俺は徐に銃口を自分のこめかみに向けた
「え、ジンさん？何してんすか･･･？」
ジョーが青ざめた顔で俺の顔を見た
「全発撃って、人間が全員生存してればいいんだろ･･･？」
実弾はすべて撃ち切った残った。すべての銃弾はダミー弾だ
「だって、この方が面白いだろ！？」
俺は残った銃弾をすべて自分の頭に撃った
勿論すべて、ダミーの弾だ
『お、おお、おおお！お見事よくやったじゃないか！文句ナシでアンタの勝ちだよ！最後はヒヤヒヤさせられたがな！どうやらアンタにはこんな謎解き楽勝だったみたいだな！実に鮮やかだ！オレの右腕にふさわしいぜ！ってことで右腕やるぜ』
天井から何かが降ってきた
思わず手に取ってみたが、それは右腕だった
「うえっ！？何だこれ！？」
『はっはっは！喜んでくれたかい！もらってやってくれよ！じゃあな！』
右腕を残してアルジーはそれ以上何も喋らなかった
「ジンさん！やったッスね！」
ジョーは片手をあげて俺に近づいてきた
俺も手を挙げてその手を叩いた
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
