第２話 ページ3
『･･･音声案内を開始いたします』
電話からの声、のはずなのに部屋中にこだまするようにはっきりと聞こえた
『･･･これより最初の試練を行います･･･ジンさん、モカさんにはこの部屋のどこかにあるカギを見つけていただき、ご自身を縛る拘束具を解除していただきます･･･もしこちらが設定した制限時間を超えても解除できない場合ベッドの装置が起動し、バタン！と身体をへし折ります･･･是非ともこのスリルを全身で味わってくださいませ･･･制限時間はたっぷりと･･･5分とさせていただきます･･･なおカギは一本しかないためどちらが使うかご相談ください』
何を言っているのか理解が追い付かない。最初の試練？5分後に死ぬ？
「ど、どうしましょう！？」
「とにかくカギを探せ！話はそれからだ！」
左手でポケットをよく探しても何も出てこない
「アンタ、モカって言ったよな！？カギあったか！？」
「ちょ、ちょっと待てください！さっき電話を出した時に何か落としたかも･･･」
「はぁ！？何とか拾えるか！？」
「今やってます！」
カギを拾って脱出しなければ二人ともへし折られて死ぬ。それだけは何とかして避けなければ
「ありました！カギです！」
「そのカギを渡せ！」
「えっ･･･でも･･･」
「今のお前じゃ混乱してこっちが解けねぇだろ！安心しろ、何とかするから！」
「わ、わかりました」
モカは右手で俺にカギを渡した。赤いカギだ。手探りで鍵穴を探す。ベッドの側面に箱型の装置が付いていることに気が付いた。指で触ってみると、窪みがあることが分かった。カギを刺して回すとカチャリと音がして拘束具が外れた
「(よし、あとは･･･)」
部屋の中を探索してみる。向かいに同じようなベッドに拘束された女がいる。青ざめた顔でこちらを見ている
「良かった･･･あとは私の拘束具を･･･」
「ああ、やってみる」
部屋の隅に四桁の数字が書かれている。壁にはドア、その横に文字を入力するパネルがあった。モカの頭上には紙やすりが吊るされていた
「(調べられるところは調べたが･･･一体どうすればいいんだ･･･)」
カギを試しに刺してみるが鍵穴が合わず入らない。部屋にさっきの音声がまた流れた
『残り30秒です』
「ちょ、ちょっと！早く！あと30秒しかない･･･！」
「分かった分かった。やってるって」
そう、やってる。分からない、解けないフリ。今頃、もう開いているはずなんだけどね
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蓮花(プロフ) - 腐ころさん» コメントありがとうございます。名前は入力してもしなくても作品自体は読めるので気にしていなかったのですが･･･。書いた方がいいですかね、気を付けます。 (2020年2月7日 14時) (
レス) id: 7073e93aa0 (このIDを非表示/違反報告)
腐ころ(プロフ) - すみません。おこがましいのですが、名前は固定と書いた方がよろしいのではないでしょうか？ですが物語としてはとても良いので頑張って下さいね！上から目線ですみません（´･ω･｀） (2020年2月6日 21時) (レス) id: 12e607f7fa (このIDを非表示/違反報告)
蓮花(プロフ) - ツキミさん» ありがとうございます。最初書いていたときはとんでもない奴でしたね。自分でも笑いました (2019年6月5日 15時) (レス) id: 45ac89d462 (このIDを非表示/違反報告)
ツキミ(プロフ) - モカを見捨てる主人公ww笑ってしまいました……すみません……。更新頑張ってください！応援してます。 (2019年6月4日 19時) (レス) id: fe6749e978 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青薔薇 | 作成日時：2018年3月9日 14時
