え、心臓痛い。2 (ページ16)

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佐久間家ラウールside

つい30分前に佐久間くんから連絡が来て、用事もなかったし、行くことにした。

「僕まだ中学生だし。」

「説得力ねぇよ。」

「事実だよ。」

呼び出しの内容は、ある家族について調べてほしいとのこと。

「前言ってた、賢い人にやってもらったらいいじゃん。」

「あー、阿部ちゃんね、うん。だめだな。」

「自信ないよ？」

僕は、佐久間くんみたいにお金持ちの家の子じゃないし、普通の家系の子。父さんも母さんも会社員とパートさん。僕はそれで満足なんだけど、

「パパとママは知ってるの？」

「照と辰哉には、内緒で動いてんの。」

「うわぁ、大丈夫なのそれ。」

「だから、お前だけが頼りなわけ。」

コンピューター関連に長けてるから、頼られてるんだ。

佐久間くんは、部屋から出て行き、使ってなかったであろうパソコンを持ってきた。

「これでいける？」

正直言って、コンピューターの頭が古いからうんとは言えず。

「こんなことだろうと思って持ってきてるよ。」

カバンからノートパソコンを取り出し、探してく。

佐久間くんは、にゃはははと笑って、

「やっぱラウールだわ。」

とか訳のわからないこと言ってた。

それから数時間経って、

「お前やっぱすげぇわ。」

プリントアウトした、かなりの情報を見ながら佐久間くんはそう言った。

「まだ続けて調べとこうか？」

「無理しない程度なら、お願いしたいかな、」

それから、夕食をごちそうになって、あっという間にお別れの時間。

帰り際に

「ラウール、友達と仲良くやってるか？」

お父さんのようなことを聞いてきた佐久間くん。

「大丈夫だよ。」

僕を見てにっこり笑ってくれた。

ふと。聞く気はなかったんだけど、

「…彼女さんが絡んでるの？」

と聞いていた。

「…、心配してくれてんの？彼女じゃないよ。」

すごく切なそうな、大事なものを思い浮かべるような顔をして、

「…仲間かな。」

それから、別れを告げて、少し暗い帰り道。

僕は、両親に、雪成高校に通いたいと話そうと決心した。

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完結もしてないのに、申し訳ありません。

無性に関西弁の彼を書きたくなって。

もしよろしければどうぞ。

http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Akanwa8/