大切な仲間 Part10 ARS (ページ24)

今日:4 hit、昨日:31 hit、合計:111,526 hit

強がりの末っ子ちゃんページ24

翔side

先「お待たせしました。」

診察室に俺達より少し遅れて先生が登場した。

先「では松本さんの事について説明しますね。
皆さんどうぞ、お座りください。」

俺は差し出された椅子にゆっくりと座った。
なんだかこの時の雰囲気は周りが、どんよりしてた気がする。

先「まず病名を教えますね。
松本さんの病名は、心膜炎と肺血症が同時に発症していました。」

和「それって…どんな病気なんですか？」

先「心膜炎は初期の症状は風邪と似ている症状が多いです。その後激しい胸の痛みが出てくるのが特徴的ですね。
そして肺血症は、1日の中で急激に症状が進行するのが早いというのが特徴的です。」

どうやら潤は2つの病気が一気に出てしまったみたい。

あの子は何でも自分で解決しようとするからさ…。
ギリギリにならないと頼ってくれないんだよ。

だからいつも気にかけてはいたんだけどな…。

潤は本当は気づいて欲しかったのかな…。

そんなことを思うとこんなになるまで我慢させちゃって本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

先「これは皆さんのせいでは無いですからね。
病気のせいですから。」

先生は皆の表情から心情を読み取ったのか、優しい言葉を俺達にかけてくれた。

翔「…あの…どのくらいICUで過ごすんでしょうか？」

先「そうですね…目安は1週間程ですかね。
普通の病棟に移ってからは酸素投与と輸血を行います。これは酸素を維持する為に行います。」

1週間…。
それに加えて普通の入院も合わせると2週間は超えてしまう。

それでも潤の病気が治るなら、俺達はいくらでも待ち続けるよ。