真実 ページ23
_龍友side
「龍友くん、今から言う話をどう受け止めるかは龍友くん次第だからね」
そういった亜嵐くんの目はいつになく真剣だった。
頷いた僕に亜嵐くんはぽつりぽつりと話し出した。
「その、龍友くんが言ってる記者の田坂さん、俺の姉ちゃんの高校時代の後輩なんだ。
すっげえ仲良くて、姉ちゃんのことホントの姉ちゃんみたいに慕ってたらしい」
それだけでも驚いた。
まさかそこで繋がりがあるなんて。
田坂とラブリちゃんなんてまるで違う人やのに。
「俺がまだ中学生のときに聞いた話だから曖昧なとこもあると思うけどさ...
田坂さん姉ちゃんの2個下なんだ。龍友くんの一個うえかな?
高校時代、田坂さん彼氏がいたんだよ。
姉ちゃんから見てもラブラブで、田坂さんもすっごく幸せそうだったんだって。
でもある時、2人は突然別れた。
田坂さんは姉ちゃんに泣きついて話したんだって。
その彼は浮気してた。
しかも、田坂さんの双子のお姉さんと。
たしか桃さんってゆうんだけど、
彼は"お前のことなんか見るわけない。桃に近づきたかっただけ"そういったんだって。
それから田坂さんは人を信じられなくなって、
性格がまるで変わってしまったらしいよ。
人を不幸に陥れる。それで彼女は満足してる。
自分より不幸になればいい。そう思ってるって。
言い難いけど、龍友くん、多分標的になってるよ...」
驚いた。
田坂の人生がここまで狂わされていたなんて。
それに、
僕より1個上。双子。そんなこと聞いたこともなかった。
もしかしたらゆーとったんかもしれへんけど、僕が聞く耳持ってなかったからな...。
だから、あいついつも不幸になればいいとかってゆーとったんか、
でもなんで僕やねん、
同情よりも憎しみが勝ってしまった。
「そうなんか、ありがとうな亜嵐くん」
「いや、いいよ」
少し申し訳なさそうに笑った。
僕はどうしたらいい?
その時の田坂より不幸になればもう開放される??
そんなことが巡り巡って涙が出そうになった。
どうやったってもうAちゃんは戻ってこないってわかっとるのに。
.
次の日 ((;nextday
目が覚めたらいつもの朝。
昨日の話が嘘だったんじゃないかと思えてしまう。
それでも脳裏から離れなくて、
悔しさが僕を包んだ。
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加恋(プロフ) - 大樹くん最高すぎて泣きそう (2021年1月1日 15時) (レス) id: 2e418c8a08 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - ちーーさん» ありがとうございます!!これからもよろしくお願いします! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あきさん» ありがとうございます!! (2019年1月19日 20時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちーー - 続きめちゃきになります!まってます! (2019年1月14日 0時) (レス) id: c05d53fa4c (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - つつ゛ききになります! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 14702f8eae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 空 | 作成日時:2018年12月6日 23時