きす ページ48
大樹side
仕事終わりに珍しくタクシーも拾わずに歩いて帰っていたら、
揉めている2人の姿が見えた。
それが男女とはまだ分からなかったけど、
近寄ったら確実に男が女に無理矢理キスしようとしていた。
ん、待てよ…
あの二人…
「Aと矢田...??」
そうわかった瞬間走り出してAを庇うように2人を離した。
「何してんの」
『大樹...』
久しぶりに聞いた彼女の声。
「久しぶりに会ったと思ったらこれかよ。なんでAを…」
「高校時代から好きだったんだよ。それで襲って何が悪いんだよ」
「嫌がってんじゃねーか。こんなにも震えて、泣いてる。男が女泣かすなんて最低だから」
そう言ったらAは俺の手をぎゅっと握ってきた。
彼女に頼られたのは初めてだった。
高校時代、俺はずっとAのことが好きだった。
だけど、Aは全然頼ってくれなくて、
結局思いも告げれないまま、離れ離れになった。
だから、今こうやって頼られてることが凄く嬉しい。
おれ、Aのこと、全然諦められてないのな、(笑)
「矢田、もうAに手え出すな。今度やったら警察に通報するからな」
矢田は悔しそうに去っていった。
.
振り返ると震えて俺の手を握って小さくなっているAがいた。
『大樹...』
「久しぶり、大丈夫？」
そこ質問に答えはなかった。
『大樹がいてくれて良かった…』
そうボロボロ泣きながら話す彼女に心を奪われた。
.
「俺ん家、行こっか」
Aの手をひいて歩いた。
何も話さなかったけど、それでさえ幸せと感じられた。
.
大樹の家 ((;Taiki's house
「どうぞ」
『おじゃまします、』
するとAは振り向いて
俺に言った。
『大樹、お願いがあります。』
「なに？」
『キスしてください、』
信じられなかった。
Aはまだ震えていて、きっとさっきのが怖かったから忘れたいんだと思った。
好きな女に誘われて断るほど俺も馬鹿じゃない。
「いいよ、」
『ごめんね…大樹、』
そう俯く彼女に
すくい上げるようにキスをした。
この感覚を忘れないように何度も唇を重ねた。
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Kas(プロフ) - ばばばばさん» 貴重なご意見ありがとうございます。名前変えさせていただきます。わざわざありがとうございます。 (2019年2月21日 22時) (
レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ばばばば(プロフ) - 龍友くんの妹さんって一般の方なので、名前出さない方が良いかと思います。モデルやってる事と芸名をここで出すのは違うかと思います。 (2019年2月21日 0時) (レス) id: 36efc0d142 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» そうなんですね！！！ありがとうございます！！ (2018年12月7日 19時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - スピッツの歌にこういう歌詞があったのでこういう作品があるのは嬉しいです！更新頑張って下さい！ (2018年12月7日 8時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あさひさん» これからの展開に期待していて頂けると嬉しいです!!書いている側も龍友くんの立場になると辛いです（ ; ; ）そうやって言って頂けて本当に嬉しいですううう!! (2018年12月3日 21時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 空
| 作成日時：2018年11月9日 17時
