会いたくなかった ページ35
_貴方side
あれから数原さんのお話はせずに、普通に3人でご飯を食べた。
「今度服選んでよ」
『いいけど、センス無いとか言わないでね?』
「Aちゃんが無かったら世の中どうなんの??」
タメ口で話そうってなって、
呼び方も変えた。
同い年だから佐野さんから玲於くんに。
メンディーさんはそのままだけど...
玲於くんは私のことをA、メンディーさんはAちゃんって呼ぶようになった。
2人と話していたら、嫌なことも忘れちゃって
久しぶりに楽しい。
そう思える時間だった。
.
そう思える時間だったのに。
神様は私を虐めてくる。
.
「いらっしゃいませ〜」
そんな声でお店の人が新しいお客を迎え入れる。
ふと入口をみた。
.
だから来たくなかったんだ。
そこには数原さんと女の人がいた。
「あ...」
玲於くんとメンディーさんの口から零れた言葉。
『そ、そろそろ、帰ろう?』
私は足早に席をたった。
店員さんにお金を渡して外に出ようとした。
「Aちゃん...??」
呼ばないで、呼ばないでよその声で...。
『失礼します、』
私は初めて数原さんを避けた。
隣で女の人が今のだあれ〜?なんて甘い声で数原さんにすり寄っている。
「A待って!!」
振り返ると玲於くんとメンディーさんがいて、
その奥には
お店の中でなぜだか悲しそうな顔をした数原さんが見えた。
「送ってく。メンさんありがとね」
「いやいいよ。また、ご飯行こうねAちゃん」
『はい...。ありがとうございました』
メンディーさんと別れて暗い夜道を玲於くんと2人で歩く。
「辛かったら言うんだよ」
『辛くないから大丈夫』
「よく言うよ。龍友くんの前で泣きそうになってたくせに」
『うるさい...』
なんで玲於くんはそんなに温かいの??
まるで数原さんみたいで、この温かみが少し嫌だった。
『なんで会っちゃうんだろうね。
ほんとはすっごくすっごく会いたくなかった。
でも顔見れて嬉しい自分もいて、それでも辛い気持ちが勝っちゃって...』
「泣きたきゃ泣けばいいんだよ」
玲於くんはそれだけ言った。
.
嗚呼、会いたくなかった。
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Kas(プロフ) - ばばばばさん» 貴重なご意見ありがとうございます。名前変えさせていただきます。わざわざありがとうございます。 (2019年2月21日 22時) (
レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
ばばばば(プロフ) - 龍友くんの妹さんって一般の方なので、名前出さない方が良いかと思います。モデルやってる事と芸名をここで出すのは違うかと思います。 (2019年2月21日 0時) (レス) id: 36efc0d142 (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - 星を見守る砂岩さん» そうなんですね！！！ありがとうございます！！ (2018年12月7日 19時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
星を見守る砂岩(プロフ) - スピッツの歌にこういう歌詞があったのでこういう作品があるのは嬉しいです！更新頑張って下さい！ (2018年12月7日 8時) (レス) id: 5a8ebe94bd (このIDを非表示/違反報告)
Kas(プロフ) - あさひさん» これからの展開に期待していて頂けると嬉しいです!!書いている側も龍友くんの立場になると辛いです（ ; ; ）そうやって言って頂けて本当に嬉しいですううう!! (2018年12月3日 21時) (レス) id: 841873fbf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼 空
| 作成日時：2018年11月9日 17時
