【utit】何度生まれ変わっても、また君を愛します-first-【tnrnskt.】

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優奈「･･･待ってよお兄ちゃん･･･私のこと置いていくの？たった一人の妹なのに」

坂田「･･･優奈･･･たしかに大切な妹やけど、今はAの方が大切やから」

優奈「っ･･･嫌だ･･･優は･･･私の･･･だもん･･･優は私のだもん！ずっとずっと！」

そう言うと、優奈様は銃を突きつけてくる。
突きつけられたのは、センラ様でも坂田様でもなく、私だった。
怖くなって足がすくむ。
でも、センラ様が私の前に立った。

センラ「坂田！A連れてはよ行き！ここは大丈夫やから！」

坂田「センラ･･･うん･･･ありがとう！」

坂田様は私の手を取って引くと、森の中へと入っていった。
銃声が鳴り響く音がして、私は涙を流した。
空はいつの間にか曇って、雨が降ってきていた。
雨の中、森の中を走っていく。
後ろを見ると、優奈様が呼んでいたのか、何人も追いかけてくる人々がいた。
私の手を引き走る、坂田様を見た。

『っ･･･坂田様、もう諦めた方が･･･』

これは逃げ切れないと思い、口にした弱音。
でも、坂田様は私の手を握る力を少しだけ強めて言った。

坂田「･･･もしも諦めたとして、皆は？犠牲になった皆はどうなるん？」

私は、その言葉にハッとして下を向いた。

『･･･そうですね･･･すみません･･･』

坂田「･･･今はそんな弱音はええから、前を向いて走り。弱音をはくんは、アイツらから逃げ切ってからでもええやろ？」

『･･･はい』

走った先に見えたのは、光。
森を抜ける･･･
森を抜けた先は、崖だった。
すぐさま後ろを向くと、人々がどんどんと迫ってきていた。

『っ･･･坂田様･･･もう･･･』

坂田「･･･ねぇ、最後にさ、大切なこと、伝えてもええ？もう伝えられなくなるかもしれへんし」

『この状況下で冗談は･･･』

坂田「本気に決まっとるやん･･･伝えることは１つだけ。何度死んでしまっても、違う環境で生まれ変わっても、また君を僕は愛します。やから、迎えに行くまで待っとってな？A」

『･･･え･･･』

坂田様に手を引かれ、私達は崖から落ちていった。
もう少しで地面というところで、ハッとして目を開けると、暗闇の中に私はいた。

『さっきの夢･･･』

？「それは、貴女の記憶だよ」

『誰？』

姿を現したのは、私とそっくりな見た目をして、優くんのことを坂田様と呼んでいたあの人だった。

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