甘々な避難場所。２【短編集】

9歳差に救済を！【桃】 ページ20

____9歳差。

それは、私たちの間に横たわっている大きな問題である。

一応私だって成人しているし、法律上は大きな問題というわけではない。

ではなにがいけないのか。

もちろん出会えない。だがそれは承知の上で恋をしているのだ。それは後ほど説明するとして、もっと大きな問題がある。

それは、彼が『10歳下はどうですか？……うーん、いや、別に、あんまり』などと言っていたということだ。

9歳だったら話は変わるのかといったら違うだろう。彼は『23、4歳くらいのOLっていいよね』と話していた。

あと少し、生まれるのが早かったら。

まぁそんな後悔、していてもなににもならないので無理やり頭を振り追い出す。


｢……んわ、配信始まっちゃう｣

待機していた配信アプリの画面に集中する。

事前に告知されていた『22時』がもうすぐ近付いてくるのだ。



____そう、私の想い人は 配信者。

しかも今絶大な人気を誇るすごい人で、到底届きそうもない。

だけど、彼は以前こう言っていた。

『努力はできるうちにしておくべきだよ。1個1個の積み重ねが自信にもなるし。努力していないと、せっかくチャンスが回ってきても ものにできなくなっちゃう』

これだけでも素晴らしい内容なのだが、それに続く言葉が衝撃だった。

『それにほら、可愛くなろうって努力して もし俺と道端で会ったら付き合えるかもよ？そういうチャンスを逃さないように、日々の努力が大事だと俺は思うね』


彼が伝えたいのは『努力は大事』ということ。しかし、私には一種の光明のように聞こえた。

まさか向こうから、可能性を提示されるなんて。

____それで、年齢差なんて関係なくなるくらい 彼に似合う女になってみせると強く思うようになった。



ーーーーー



たぶんこれをご覧になった方の9割が____

お久しぶりです。虹の根元付近に生息しているアイです。

最初の一文に見覚えのある方は私の作品をよく読んでいると思います。おめでとうございます。

ということで、こちらも ハートの数が多かったら出そうかなと思います。
かなり気に入っているので、ハートがなかろうがあげるかもしれませんが笑

続きを読んでみたいよという方がいましたら、ぜひ右下のハートを押しちゃってください。

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