73話 ページ36
『ん…』
優しい日差しに目が覚める。
見慣れない天井に、私は征の家に居るのだと思い出した。
その征は隣でまだ寝ていて、綺麗な寝顔をしていた。
普段はテキパキ働いて、対応も大人っぽいけれど、寝顔はやっぱり中学二年生の子供っぽさがある。
いつもの征を見ていると中学生だということを忘れそうになる。
けど、子供なんだよなぁ。
中学生なのに、'赤司'って名前を背負って、辛いことも一人で抱え込んでるのかな。
今度は私が征を支えなきゃ。
私は征の頭を撫でた。
『お疲れ様です』
声を出すと起きてしまうので、心の中で言う。
朝からこんなあたたかい気持ちになれるってなんだかいいな。
そう思いながら私はもう一度目をつぶる。
誰かの温もり、とかいつぶりだろう。
…私の記憶上ないかな。
私はまた心の中で苦笑する。
普通だったら、小さい頃から優しい親に育ててもらって、きっと今だって家族に囲まれて暮らせてるはず。
'普通'はみんなそれぞれ違うのに。
けど、少しくらい私の事を「好きだよ」って言ってくれる人がいたらどんなに幸せか。
嘘でもいいから言ってほしいと思ってしまうのは悪いのだろうか。
「ん…起きてたのか？」
征が目を覚ましたようで質問してきたが、目は開いてなかった。
『うん。おはよう』
そう言うとギュッと征が抱き締めてきて、「おはよう」と返してきた。
じんわり胸が温かくなって、なんだか少しいつもと違う朝に私は、『こんな朝もいいかもしれない』そう思った。
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Ai - 莉弥さん» ありがとうございます！！良き作品なんて…(ﾟﾛﾟ)更新頑張ります！ (2016年10月14日 7時) (
レス) id: 4b0ec96593 (このIDを非表示/違反報告)
莉弥(プロフ) - ﾊｧｯ…何て良き作品…(泣)
更新まってます！！ (2016年10月14日 1時) (携帯から) (レス) id: aa7d841247 (このIDを非表示/違反報告)
Ai - 明日香さん» コメントありがとうございます！！なるべく早く更新しますね！更新頑張ります！！ (2016年9月10日 21時) (レス) id: ca0ec5f260 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - とても面白かったです♪続きが気になります。更新頑張って下さい_(._.)_応援してます(^-^ゞ (2016年9月10日 19時) (レス) id: a56b4ade72 (このIDを非表示/違反報告)
Ai - 桜吹雪さん» コメントありがとうございます！！そんなこと思っていただけるなんて…すごく嬉しいです！！これからも頑張ります！ (2016年9月1日 19時) (レス) id: f7794d9ad5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ai | 作成日時：2016年8月20日 13時
