圧倒的 ページ33
寺坂「あいつとタコが人気どうこうは置いといてよ、あいつ以外全員運動部じゃねぇか」
殺せんせーに皆がツッコンでいると気付いたように寺坂君がそう言う。
確かに栗花落君以外は陸上部か他の運動部に所属してる人達だ…
栗花落君の能力が高いのはほんの数回暗殺訓練を一緒に受けただけの僕達でもよく分かっている。けどやっぱり…
皆の顔が不安に少し染まるけれど、時は止まってくれる訳もなく栗花落君はクラウチングスタートの姿勢になる。
パンッと乾いた音が鳴る。
不安げに皆がトラックを…栗花落君を見つめる中、1番に飛び出したのは……
〈1番に飛び出したのは我らが栗花落先輩!!流石です!!他と圧倒的な差をつけて首位独走!!〉
なんと運動部の彼らを差し置いて飛び出したのは栗花落君。実況通り圧倒的な差をつけて首位を独走している。
これには他の選手達も驚いたようで目を見開いて何とか追いつこうとしているが差は開くばかり。
僕達の席では「栗花落足速あぁぁぁぁ?!」「栗花落オリンピック選手だった??」なんて言葉が飛び交っている。
カルマ君は歓声に紛れて「栗花落くーーん!!」と叫んでいた。いつの間に栗花落君をそんなに気に入ったんだろう。
〈フォーム綺麗すぎません?!もう私死ねる!!〉
〈生きろそなたは美しいって返してやりてぇけど栗花落先輩の方が大事だから無理だわめんご〉
〈逆に優先してなかったら殴ってるわ〉
なんてもはや実況じゃないような気がする実況の事もあってか観客は栗花落君に注目していた。
その中いつも通り目隠しをして、千葉君のように目のしたまで伸ばされた毛先が紫の前髪を靡かせながら栗花落君は走っていた。
かっこいい、と思った。
歓声も、殺せんせーの「栗花落くーーん!!」という声も気にせず思わず見とれていると栗花落君はもうゴール地点を通り過ぎていた。
〈なんと栗花落先輩はもうゴールイン!!
然しゴールテープ追い付けなかった!!ゴールテープを準備する前に先輩がゴールしてしまった!!〉
ぇええ?!という驚きの声が上がる。先生達を見るとイリーナ先生や殺せんせーはもちろん、烏間先生までもが驚きの顔していた。
皆も「あんな足速いとか聞いてねぇ!!」「運動部より断然速いとか凄い!!」だとかワイワイと盛り上がっていた。
ビ「あの子あんな足速いの?!」
烏間「思った以上だな…」
タコ「わ、私の見た目通りですよ……陸上競技も秀でていると見ていましたよ…」
嘘つけ!!と殺せんせーに皆ツッコんだ。
259人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
トカ - 時の流れ?なんやそれ、どういうこt、、、あーーーーーーー← (2月6日 17時) (レス) @page50 id: e74bb02192 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - あ、、、、、成程、ね、、、本当に時の流れって残酷だよね、、、 (8月20日 14時) (レス) @page50 id: 0336b46ae5 (このIDを非表示/違反報告)
June(プロフ) - 蝶々さん» ありがとうございます〜!!ここまででも長いのにこんなところまで読んでくれてありがとうございます😭 (2022年2月11日 21時) (レス) id: e44cb7722c (このIDを非表示/違反報告)
蝶々 - 超絶面白いです!この作品すごい好きです! (2022年2月11日 21時) (レス) @page22 id: 11b1ad38fd (このIDを非表示/違反報告)
June(プロフ) - (`・ω・´)さん» 分かって頂けましたか?!良かったです。。。 (2021年12月23日 13時) (レス) @page50 id: e44cb7722c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:June | 作成日時:2021年11月4日 21時