火薬系カップル【忍たま乱太郎】

来たれ予算会議 の段 ページ30

〜潮江文次郎視点〜

ついにこの季節がやってきやがった…。我が会計委員会が最も忙しくなる時期。

いいかよく聞け1年生！







文次郎「予算会議と書いて！合戦と読む！！」




夜の会計委員会室に、俺の声が響いた。





団蔵「かっせん……？予算会議ってそんなに大変なんですか？」

俺や三木ヱ門、左門の真剣な表情とは打って変わって、今年から会計委員会に所属した1年生、加藤団蔵と任暁左吉は、意味がわからないとでも言いたげなポカンとした顔をしている。

文次郎「バカタレ。いいか、予算会議ってのはなぁ、各委員会があの手この手を使って俺たちから予算をもぎ取りに来るんだ。」

そう。この忍術学園の予算会議はとにかく大変だ。特に俺たち会計委員会にとってはな。
それぞれの委員会が、いろいろな手を使って、自分たちの予算を取りに来る。それはそれは毎年、開催された建物が半壊するレベルだ。

左吉「はぁ……」

三木ヱ門と左門がうんうんと頷くが、1年生はいまいちよくわかっていないようだ。

文次郎「まぁいい。お前らもあと数日たったら嫌でもわかる。」



それから俺たちは、帳簿と算盤を手に、机に向かった。




しばらくして、団蔵と左吉がうとうと船を漕ぎ始めた。しょうがない、予算会議まではまだ猶予がある、寝かせてやろう。

文次郎「団蔵、左吉、お前らはもう寝ろ。あとは俺たちで片付ける。」

2人が出ていき、部屋には上級生3人だけとなった。


文次郎「さて、今回の予算会議だが……なかなか厳しいものになるぞ。」

毎回毎回予算会議で学園が大騒ぎになるのは言うまでもないが、例年と今年では訳が違う。
同じ6年生としてあいつらをそばで見てきたから、嫌という程わかる。



今年の委員長は、曲者揃い。

どんな手を使ってくるかわからない。例年会議の開催場所は半壊だが、今回は全壊かもしれないな……


文次郎「特に厄介なのは、あの2つだな…。」

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