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さて、仙蔵の可愛いところも見れたので。
A「仙蔵、見て!」
懐から、弾と火薬を取り出す。
仙蔵「これは…?」
へっへーん。
見てろよ。これは私が散々悩んでやっと成功した特別な打ち方。この方法に使う火薬はいつものと違う。焙烙火矢や、煙玉に使うようなものを使用している。
A「じゃあちょっと見てて。」
弾を火縄銃にセットして、静かに構える。
パァン
的に向かって弾が放たれる。
それと同時に、火縄銃を持っている私の周辺には、白い煙がもうもうと立ち込めた。
すぐ近くにいるはずの仙蔵の姿も、うっすらとしか見えなくなる。
今まで空白だった、火縄銃で一度打ってからもう一度打つまでの時間、この煙で身を隠すと言うわけだ。
しばらく経ち、ようやく煙が薄れてきた。
A「凄くない?私天才かもしれん。」
仙蔵「確かに凄いな。……天才は言い過ぎだが。」
…2文目は聞かなかったことにしまーす。
A「でしょ?仙蔵に焙烙火矢のこと教えてもらっといて良かったよ。」
先日私は、仙蔵に頼んで、焙烙火矢を作る際の火薬や、仕組みについて教えて貰っていた。その甲斐あってなかなか良い物に仕上げることが出来た。
A「てことで、今日はそろそろ練習終わりかな。」
仙蔵「そうか、では私も失礼する。」
A「うん、また夕食の時にね。」
日も暮れかけてきたところで、私は練習を切り上げ、仙蔵も長屋に戻って行った。
A「ただいまー。」
自室の扉を開けると、律希が出迎えてくれた。
律希「おかえり。」
疲れたー。
さっきまでは練習に夢中だからなんともなかったけどめっちゃ疲れてるしめっちゃお腹空いてる……。夕食の時間よ早く来てくださいませ…。
律希「…Aはほんとに凄いね。火縄銃の腕ならプロ顔負けなんじゃない?」
A「どしたん急に。」
急にそんなふうに目の前で褒められると、なんだかむず痒い。
律希「ううんなんでもない。」
あはは、と律希が笑う。
A「何笑ってんのさー。」
律希「別にー?Aは褒めるとすぐ照れるから面白いなーって。」
A「だー、もう、やめて!」
そんなことをやっていたら、夕食の時間を知らせる鐘が鳴った。
わーい、ご飯ご飯。今日は何だろな〜。
A「律希、行こ。」
律希「うん。」
私たち2人は、食堂へ向かって歩き出した。
律希(…でも、凄いと思ってるのは本当だよ。)
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ベアちん(プロフ) - たうふ★さん» コメントありがとうございます。そのお話私も描きたいなーって思ってたんです!!リクエストは順番に消化してくのでちょっと時間がかかると思うんですが、楽しみにしていてください! (2021年11月2日 23時) (レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ★(プロフ) - はじめまして!リクエスト失礼します!夢主ちゃんが拐われて、仙蔵がボロボロになりながらも夢主を助ける(語彙力)というお話が見たいです! (2021年11月2日 20時) (レス) id: 875905f17e (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 久々の更新だ〜!待ってました!学園長…思い付きをやめてもらいたい…! (2021年10月26日 23時) (レス) @page46 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
しゅる - 私のコメントありがたい!←調子に乗るな(^言^)これから、たくさんコメントしますね! (2021年10月12日 20時) (レス) @page45 id: 29acc038ba (このIDを非表示/違反報告)
ベアちん(プロフ) - しゅるさん» コメントありがとうございます。リクエスト大歓迎です!心得ました!少々遅くなるかもしれませんが気長にお待ちくだせえ…。 (2021年10月12日 7時) (レス) id: e1de9352a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベアちん | 作成日時:2021年7月19日 14時