あの音を掴んで。【ヘタリア】

23曲目。 ページ31

A視点












普「ということで、新入部員のローデリヒ。音楽芸術科の2年生だ」






澳「皆さん、よろしくお願いします」





ついにこれで15人。

でも、15人ピッタリじゃなきゃダメな訳じゃないから、もっと部員欲しいなというのが本音。








『ローデリヒ先輩はやりたい楽器とかありますか？』


澳「ピアノがいいですけど…」




『ピアノはある部はあるんですけど、多分この学園は無いと思うんですよね…

ごめんなさい』






澳「貴方が謝る必要はありませんよ、このお馬鹿さん」












『ピアノは無いんですけど、だったら鍵盤楽器系のものはどうですか？』


澳「これは…？」




『それはグロッケンです』








澳「ピアノだけでなく、色々な楽器があるのですね。私は打楽器担当でもいいでしょうか？」





『もちろんです！もちろん以外の言葉が見つからないほど…


耀、よろしくね！』










中「もちろんある！我に任せるよろし」



















・














耀が案内してバッシュ先輩とローデリヒ先輩がすれ違った時、お互いがお互いを見て、




少し気まずそうな顔をした。


















澳「そう言えば、まだ部員は募集してるのですか？」






『してます。他の運動部とかと違って、吹奏楽に人数制限はありませんので』




“吹奏楽に人数制限はない”か。








中学の時の顧問がよく言ってたっけ。


代表が選ばれる運動部と違って、吹奏楽や合唱は誰が出て、誰かが出ないという差別があってはいけない。











ー音楽はその場の1人が欠けたら完成しない。

ー音楽には人と人を結んで離さない、運動も勉強も持ってない不思議な力を持ってる。












露「Aちゃん、ボーとしちゃってどうしたの？」

『何でもない』









『イヴァン、お姉さん誘うって言ってたけどどうなった？』








露「姉さん、悩んでるみたいなんだよね。何より姉さんと話そうとすると、妹が…」






『あ…(察し)』




露「でも誘えるように頑張るね」



















響け、創音サウンド。






私の、貴方の大切な人のために。

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