エンマ大王様の最強の護衛は秘書的存在です

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〜あれから数ヵ月後〜


『今日の分はこれで終わりっと...』





ただ今書類とにらめっこしています




『若様お目覚めですか？』



エンマ「ん！」




まだ話せないけどある程度のことは出来るようになった






例えばミルクをやめて最近は離乳食を食べれるようになったしそれにちょっとずつだが力の制御も大分出来るようになった







少し前まではくしゃみをしただけで妖気玉を飛ばしてくるし、泣けば窓にヒビが入って大騒ぎになったし...








だけど生後数ヵ月の赤子はやはり気を付けなければ





この歳になると好奇心旺盛になってよく俺の服を引っ張ったり書類の上に乗って遊んだり






一秒たりとも目を離してはいけない







ぬらり「武、若様の調子はどうだ？」




『あぁこの通りとても元気に育っている。』




エンマ「ｷｬｯｷｬｯ」






ぬらり「そうか、それより大王様がお呼びだ。」




『先に言え、ぬらりお前は？』




ぬらり「無論私も呼ばれている。」





『......一体何だ？』









閻魔「武、ぬらりよ、今や人間の愚かさが妖魔界を蝕んでおる。」








人間が...人間の愚かさが妖魔界を...






閻魔「人は憎み合いお互いを平気で傷つけ合う、その邪気が妖魔界にも流れ込んできておる。」







ぬらり「人の歴史は戦争の歴史、その歴史こそが彼らの野蛮さを物語っておりましょう。」




『....』




確かに人間は戦争を繰り返すことで人材、権力、実力を手に入れまた戦争を繰り返す







でも人間にも優しいヤツは.....







閻魔「人は死して妖怪となり妖怪は新たな生を得て人となる、それが世の理じゃ。」





『世の、理...』







閻魔「しかしそれは同時にあしき魂の連鎖にもなる。」







『まさか...』



ぬらり「大王様。」





閻魔「ワシはのより良き妖魔界と人間界を作りたいのじゃ、


よいか武、ぬらり。」




ぬらり「...」


『...』




閻魔「ワシは妖怪たちを導き清き魂をこの妖魔界で育てようと思う


その志しのためには人間と妖怪の交わりを絶たねばならん


分かったな。」






ぬらり「『御意、大王様。』」





俺は、





俺は人間と妖怪




どちらを選べばよいのだろうか...

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