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Side 須美
そのまま30分程度、明日の日程とカリキュラムについて、コーチと会議をした後、俺は一人で自分の部屋へ行った。
勿論、KZは男子だけだし、コーチも男性。
その中にポツリと女が居るものだから、部屋は寂しいことに誰もいない。
さぁて、そろそろ食堂にでも行きますか。
朝から羽織っていたジャージをハンガーにかけ、下を短パンからジーンズに履き替えた。
自分の部屋から出て、鍵を閉めたことを確認すると、中央の階段まで行った。
☆ ☆ ☆
近「じゃあ、明後日の試合に勝つために、沢山食うぞ〜!」
元気の良いキャプテンが、食堂の中央に立ち、夕食の挨拶をする。
流石キャプテンという感じで、ヘトヘトの体をシャキッとし、皆に「明日も頑張ろうな」と励ましているようだった。
若「如月先輩っ、お疲れ様っす」
上「お疲れ様ー」
どうやら俺は、一年のテーブルで食べることになったらしい。
あぁ、元気な若武と、温度差の激しい上杉の隣だなんて。
正直、どっちに合わせていけば良いのか、全然わかんねぇよ。
黒「クスッ。コーチ、疲れてるみたいですね」
ただ一人親切にしてくれたのは黒木だけ。
俺の正面に座っていて、どうやら俺のこの状況の辛さを分かったみたいだ。
如「はぁ、黒木だけだよ、一年じゃあ。
2年、3年はもっといい奴が居るんだけど、どうもチビは面倒みたいだ」
若「如月先輩っ、なんか言いましたかっ!?」
どうやら、“チビ”というワードに反応したらしい。
……、若武らしいな。
上「そういえば、如月先輩って、何気に合宿の参加は初めてですよね」
話しを変えようと、上杉が口を開く。
そう、俺が副コーチになってから、2度合宿があったんだが、どっちとも参加させてもらえなかった。
それは、俺が “女” だからだ。
何より、俺が困った時は、あまり相談できる人が居ないし、高校も大変だろう。と言われた。
それに、俺にとっても合宿はキツい。
これでも、変装している方で、身長の高さも実際には、ここまで高くはない。
説明すると、如月弥生は、上杉よりも高く、黒木よりも低いのだ。
でも、実際の板東須美は、彩よりも1cm程度高い、しかないのだ。
秘密は靴で、ちょっと細工をさせてもらっている。
でも、合宿ともなれば、当然靴は脱ぐもので……
身長が小さくなれば、すぐに怪しまれる。
怪しまれれば、副コーチを辞めざるをおえないのだ。
そんなこんなで、合宿は今日が初めてなのだ。
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月宮英子(プロフ) - 杉本栞さん» あぁ、最近は調子出てきてるからね。(調子に乗りやすい) (2019年2月19日 20時) (レス) id: 6657031648 (このIDを非表示/違反報告)
月宮英子(プロフ) - 由理乃(実鈴サブアカウント)さん» ホントっ!? ありがとう!!! 頑張るね〜! (2019年2月19日 20時) (レス) id: 6657031648 (このIDを非表示/違反報告)
杉本栞(プロフ) - 通知が来たよ(笑)英子も結構新作多いね!(ファンからしたら嬉しいけど、、☆ (2019年2月19日 16時) (レス) id: ab2d2cca57 (このIDを非表示/違反報告)
由理乃(実鈴サブアカウント)(プロフ) - 英ちゃん!面白いよ〜頑張れ! (2019年2月19日 7時) (レス) id: 0b0a7bb781 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月宮英子 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e36b0e5bab1
作成日時:2019年2月19日 1時