検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:3,291 hit

続き ページ3

Side 須美

そのまま30分程度、明日の日程とカリキュラムについて、コーチと会議をした後、俺は一人で自分の部屋へ行った。


勿論、KZは男子だけだし、コーチも男性。

その中にポツリと女が居るものだから、部屋は寂しいことに誰もいない。


さぁて、そろそろ食堂にでも行きますか。


朝から羽織っていたジャージをハンガーにかけ、下を短パンからジーンズに履き替えた。

自分の部屋から出て、鍵を閉めたことを確認すると、中央の階段まで行った。


☆ ☆ ☆


近「じゃあ、明後日の試合に勝つために、沢山食うぞ〜!」

元気の良いキャプテンが、食堂の中央に立ち、夕食の挨拶をする。


流石キャプテンという感じで、ヘトヘトの体をシャキッとし、皆に「明日も頑張ろうな」と励ましているようだった。


若「如月先輩っ、お疲れ様っす」

上「お疲れ様ー」

どうやら俺は、一年のテーブルで食べることになったらしい。


あぁ、元気な若武と、温度差の激しい上杉の隣だなんて。


正直、どっちに合わせていけば良いのか、全然わかんねぇよ。


黒「クスッ。コーチ、疲れてるみたいですね」


ただ一人親切にしてくれたのは黒木だけ。

俺の正面に座っていて、どうやら俺のこの状況の辛さを分かったみたいだ。


如「はぁ、黒木だけだよ、一年じゃあ。

2年、3年はもっといい奴が居るんだけど、どうもチビは面倒みたいだ」

若「如月先輩っ、なんか言いましたかっ!?」

どうやら、“チビ”というワードに反応したらしい。

……、若武らしいな。


上「そういえば、如月先輩って、何気に合宿の参加は初めてですよね」

話しを変えようと、上杉が口を開く。


そう、俺が副コーチになってから、2度合宿があったんだが、どっちとも参加させてもらえなかった。

それは、俺が “女” だからだ。


何より、俺が困った時は、あまり相談できる人が居ないし、高校も大変だろう。と言われた。

それに、俺にとっても合宿はキツい。


これでも、変装している方で、身長の高さも実際には、ここまで高くはない。


説明すると、如月弥生は、上杉よりも高く、黒木よりも低いのだ。

でも、実際の板東須美は、彩よりも1cm程度高い、しかないのだ。


秘密は靴で、ちょっと細工をさせてもらっている。


でも、合宿ともなれば、当然靴は脱ぐもので……

身長が小さくなれば、すぐに怪しまれる。

怪しまれれば、副コーチを辞めざるをおえないのだ。


そんなこんなで、合宿は今日が初めてなのだ。

続き→←1.サッカーチームKZ 須美ver.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

月宮英子(プロフ) - 杉本栞さん» あぁ、最近は調子出てきてるからね。(調子に乗りやすい) (2019年2月19日 20時) (レス) id: 6657031648 (このIDを非表示/違反報告)
月宮英子(プロフ) - 由理乃(実鈴サブアカウント)さん» ホントっ!? ありがとう!!! 頑張るね〜! (2019年2月19日 20時) (レス) id: 6657031648 (このIDを非表示/違反報告)
杉本栞(プロフ) - 通知が来たよ(笑)英子も結構新作多いね!(ファンからしたら嬉しいけど、、☆ (2019年2月19日 16時) (レス) id: ab2d2cca57 (このIDを非表示/違反報告)
由理乃(実鈴サブアカウント)(プロフ) - 英ちゃん!面白いよ〜頑張れ! (2019年2月19日 7時) (レス) id: 0b0a7bb781 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月宮英子 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/e36b0e5bab1  
作成日時:2019年2月19日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。