Beautiful World＊1＊

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(紫耀side)





望「それで、逃げてきちゃったんか」






苛立ちと、やるせなさで頭がいっぱいになって




家から5分の、従兄弟ののんちゃんの店に来てしまった。



昼間はカフェ、夜はバーになっているけど夜はお客さんもあんまりいない。







望「まぁ、紫耀の思うところもわかるけど」

紫「廉が…頑張って受験して受かってさ…
俺、その時の廉の頑張り見てるし、だから簡単に転校しよって言えないところもあるし…けど…」





現実は厳しい。

今の廉の身体で、普通の高校に通うことは難しい。






望「ほんまは、言って欲しかったんやろ？

廉から、転校のことどう考えてるって…違う？」





そうだ、のんちゃんの言う通り隠されてたことにも少し腹立ってる。






望「廉も怖かったんちゃうかな、自分はそういう身体なんやって認めるのが」

紫「そういう気持ち、廉から言って欲しかった…」

望「それは…伝えなあかんやろ紫耀から」

紫「え…」

望「廉は人一倍、心配されんのも弱音吐くのも苦手やろ？
そういう気持ち、ずっと隠して溜めてたらいつか壊れる。
大変かもしれへんけど、紫耀はそれを受け止めてあげればええんちゃう？」






のんちゃんに話して、ちょっとスッキリした






お酒の力も大分借りたけど、家に帰ったら廉にちゃんと言える気がする。





廉ともっとちゃんと、話がしたいって。

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