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sha視点
何十年も経った今でも、Aはさほど変わったように見えなかった。
凛とした立ち振る舞いは、外敵から身を守るため俺達を導いてくれたあの時のAそのものだったし、敬語を外さず堅苦しい物言いをする所もあの時のAを彷彿とさせた。
・・・あの時、と言ってもどちらもAなんだから当たり前で、こんなことを感じるのは変かもしれないが。
小さい身体で俺達を守り、身も心も救ってくれた。
年端も行かない少女にかけがえのないものを与えてもらった。
今度は俺達が守る番だ。
そう意気込んでいながら、心のどこかではAはあの時の強かなAのままだと信じていた。
ドスン。
重みのあるものが落ちる音がして、俺は立ち止まった。
嫌な予感がする。
直感的にそう思って、音のした方に歩を進めた。
そこで見つけたのは、階段下で横たわるA。
「・・・!!」
階段を転がるように駆け下りてAの息を確かめる。
息もあるし、特に目立った外傷は痣くらいか?
確認して、医務室へ全力疾走した。
「ペ神!!!Aが・・・!!」
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苺みるくラテ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (12月18日 0時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
千菜(プロフ) - 凄く面白いです!これからも応援しています!! (2022年10月30日 8時) (レス) id: 4f425976bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:甘宮 | 作成日時:2022年10月11日 16時