【d!】ぬいぐるみがうごきだした【shp】

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｢ん･･･んぅ･･･｣

真っ暗だった視界に光が透けて意識が覚醒する。
起き上がろうとするも、違和感があり横を向く。少しの圧迫感の正体は言わずもがなショッピだった。

叩き起こそうとしてハッとする。

｢(こいつ･･･よく見たら綺麗な顔してるのね･･･)｣

伏せられた睫毛は長いし、きめ細やかな肌は赤ちゃんみたい。スっと通った鼻筋に薄い唇。

｢(ショッピ、イケメンだったんだ･･･)｣

謎のショックを受けて、心が空っぽになってしまったような心地がする。つまりは虚無感。

二度寝して忘れようとしたが、ショッピ(の寝癖)がそれをさせてくれなかった。

ショッピのさらさら、と言うよりかはふわふわした髪にちょっぴり寝癖がついているのを見つけてしまったのだ。

手を伸ばして、ちょいちょいといじる。ぴょこんぴょこん不規則に跳ねる寝癖。
ムキになって、手櫛で梳かしてみる。変わらず、ぴょこっと逆向きに跳ねる寝癖。

諦めず何度も対寝癖戦にチャレンジしていれば、ショッピが身じろぎした。

｢んー･･･？｣

ぱちり、と目が開き、紫の瞳が私を捕まえた。

｢なんなんすか、何度も執拗に頭撫でたりして･････そんなん嬉しい･･･｣

え、なんかその発言だけだと優しい彼氏みたいだぞ。

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