Re:疲れてしまったあなたへ《赤》

(^ワ^=)【リクエスト】 ページ9

〆．



あいにく、コネを作れるほど人との関係を深めていない。



「やっぱ人間関係よなぁ」



「せやで！………とかなんとか言うけど、無理はしなや。大学院に進むってのもアリやし。論文書きつつ、行きやすそうな企業探ししたらええし」



簡単に言ってくれるわ、ほんと。



「でも、Aは今、完全に疲弊してるもんな」



「してる……」



「一年間海外ボランティア行ってきたら？」



「は？」



「一年間はとりあえず就活せんでええし、その経験ってだいぶ強みやと思うけど」



「さっきからぶっ飛んでるわ……私がそんなのすると思う？」



「思わん！ほんまに嫌なら結婚せぇ！」



「うわぁー！！ばかぁ！！彼氏だと別れたばっかなのにっ！！」



こうして始まる兄妹喧嘩。問題は解決しない。



いくつもの企業から落とされて、自分が必要とされてない人間だってのがよくわかって、



まるで社会の欠陥品のような………自分を否定されているように感じてつらい。



一緒に面接を受ける人達が私より数倍魅力的に見えて、かっこよくて、悔しい。



就活って精神的にだいぶ来るなぁ……。



「………今は一時休戦や」



「はあ？まだ続けるの？この歳になって兄妹喧嘩とか…」



「ちゃうわ、就活の方。Aは今疲れ過ぎてるし、誰もそんなヘロヘロな新卒に魅力感じひん。雇って一日で倒れそう思ってまうわ」



「ダメ出しかよ。てかディスやな」



「これはマジやから！企業研究して、美味いもん食ってよおけ寝て出直しや。内定もらえんかったらフリーターになれ、俺が養ったるから」



笑い事じゃないから。もう。



でも、ちょっぴり逃げ道を作ってもらえたようで、



心が軽くなった。



「本気にするからね」



「俺はいつでも本気ですぅー」



「嘘つけ」



〆．

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