Re:疲れてしまったあなたへ《赤》

(^ワ^=)【リクエスト】 ページ27

〆．



「考え過ぎ」



高校時代の友だちであるしげに話をすると、そんな風に返されてしまった。



「別にええやん、ガツガツいけば」



「だから無理だって……」



「人間ってな、思うほど他人のこと気にしてへんねん。嫌われることも避けられることも怖いやろけど、



多くの場合はあっちから来てくれるの待ってるから、Aが行ってあげな無理やで？仲良くなるんは」



「…………………」



「空気を読むんは大事。やから、例えばレポートの話してる時とか、知ってる話してる時に乗り込め！」



「簡単に言ってくれるよね。しげはできるから、それでも嫌われないからいいんだよ」



「はあ？俺けっこう陰口叩かれてたぞ」



「え？しげが？」



全人類に、ウザがられながらも愛されそうなしげが？



意外過ぎて、開いた口が塞がらない。



「………しげが嫌われるなら、私もっと嫌われる」



「逆の発想せぇ！俺の友達多いイメージない？大学でもそうやけど、百発打ったら少なくとも三十発は真ん中近くに当たんねん。同じくらい外れるけど、大した収穫やろ？」



「……ガンガン話しかけたら、30パーセントとは仲良くできるってこと？」



「そう！」



「少なくない？」



「お前が今友達って呼んでるやつ、真ん中に当たりもせん、外れもせん、残りの40パーやぞ？そう考えたら30って結構な確率やろ」



射撃と交友関係を重ねて考えたことなんてないや。



「………嫌われる確率も同じくらいあるんだよね？」



「学科の人柄によるやろ、そんなん」



元も子もないな、この人。



「仲良くなるきっかけなんかめちゃくちゃあるやろ。会話やなくても、先生の言葉に目を合わせて笑うとか。同じ空間で飯食うとか。それだけで全然違う。



でも、これだけは言うとくわ。友達作りたいって焦って無理やり作ったって、ええ人間関係作られへんで。やって友達って、いつの間にかなってるもんやねんから。



Aの求めてるのが『友達』という存在なんか、その相手たった一人なんか……。Aやったらどっちがええよ？誰でもええから友達欲しい！ってやつと、Aと仲良くなりたい！ってやつ。頭数で求められたら、相手はわかるんやからな」



なんか正論言われてるみたいで腹立つけど。



「……私はしげと仲良くなりたくていつの間にか友達になってたから、その説でいくわ」



「お、おう、なんや急に……」



ちょっと照れさしたから、いいや。



〆．

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