となりのとなりの田中さん。 【あほの坂田】

9:おとなりさんのお友達 ページ9

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　｢お邪魔しますー…って、え？｣

　｢センラどうし……は？｣


二人の男性の視線が刺さり、どう返せばいいか分からず取り敢えず会釈すると、二人は戸惑いながらも会釈を返してくださった。

　｢……えーと、志麻くん、この方、は？｣

せんらさん？の視線が空を泳ぎつつも、志麻先輩は一つ溜め息をついて私を紹介してくれた。

　｢えーと、俺の幼馴染みのA。俺の一つ下…えーと、だから坂田とセンラの一個上｣

え？！せんらさん年下だったの？！という驚きは置いておいて、自分から改めて自己紹介をする。

　｢初めまして、田中Aと申します。志麻さんの隣の隣…坂田さんの隣の部屋に住んでいます｣

　｢…えーと、つまり志麻くんの幼馴染み兼ご近所さんってこと？｣

　｢そうですね｣

なんとか理解していただけたようでほっと息をつくが、先程から喋っていないうらさん？という方が気になる。なにか地雷でも踏みましたかかかかかかかか。すると息を吐いて、うらたさんはこちらに歩み寄った。

　｢坂田の彼女かと思った…あ、どうも初めまして。うらたと申します｣

か、のじょ、？

　｢ちゃうて、田中さんは俺のストー｣
　｢ストップストップ！！ややこしいから一回黙れ坂田！｣

　｢彼女になれたらいいですね…｣
　｢Aも一回黙れ！俺が説明するの大変やん…｣

頭を抱えだした志麻先輩を取り敢えず笑っておいた。私が今理解できるのは、せんらさんとうらたさんのお二人が凄く困惑しているということだけだ。

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