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episode.5 ページ5

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なんだか寝付けない今晩は無力に気がたっている。明日がハロウィンだから、とかそういう理由じゃなくて。あと一時間でハロウィンだから、とかそういう理由でもなくて。




「ちょっと水でも飲むか…」




私は手すりだけを頼りに暗い階段をすぐに下りて急いで廊下からリビングへ移動した。
夜の家って、少し怖い。一番安心できる自宅だけれど夜は怖いのは何故なんだろうか。




リビングの電気をつけて静かに食器棚からコップを取り出した。こんな慎重にコップを取り出すということは、私は幽霊を信じて怖がっているからなんだろう。じゃなきゃ、こんなことしない。





コップに少し入った水を一気に飲んでパジャマの裾で口を拭った。パジャマだし、どうせ明日洗うからいいよね。机になにも入っていないコップを置いてソファーに倒れ混むように座った。水を飲んでスッキリしたのか、また眠気が襲ってきたようだ。




「…そろそろ、寝ようか」





誰に言ってるんだと自分でツッコミながらも寝ぼけてるんだなと分かる。
ふと目に入った招待状。フザけた招待状はさっさと捨ててしまおう、目障りだ。そう思って招待状に手をのばした。




…あれ?
招待状の色、黄色じゃなかったっけ。なんで、水色になってるんだろう。



どうせ寝ぼけてるんだろうと思ってゆっくりじっくりと時を遡ってみる。…確かに、招待状の色は黄色だったはず。なら何故、今は水色なんだろうか。




考えて真っ先に思い付いたのが、後ろに書いているキョンシー、ルシフェル、ゾンビのことだった。




…もし、もしこいつらが本当に送ってきてたとしたら。イタズラじゃなくて、本物だったら。
そう考えるだけで鳥肌がたってきたものだから急いでコップを流し台に置いて階段を駆け上がった。





部屋で呼吸を整えながら、机に招待状を置いた。明日、起きたら、もし、本当にまた色が変わっていたら…
そう思い紙とペンを取り出して、黄色→水色と書いて招待状の隣に置いた。




…もしも、これが本物だったら。
私は絶対に行かなくちゃいけない。



夕暮れに素敵な船の旅を約束するという船に

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設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船 , ハロウィン   
作品ジャンル:その他
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ハゲつるマン@19830617(プロフ) - 雪華さん» すみません、間違えていました、指摘ありがとうございます! これからもこんな作者ですがよろしくお願い致しますね! (2019年1月17日 18時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)
雪華(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。ストーリーが面白くて好きです!あと、捕食者って食べる側なので被食者がただしいのではないでしょうか? (2019年1月17日 0時) (レス) id: f84b103640 (このIDを非表示/違反報告)
ハゲつるマン@19830617(プロフ) - ちゃちゃるさん» ありがとうございます! (2018年11月3日 13時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃちゃる(プロフ) - 今作もとても面白いです!!続き楽しみにしてます♪ (2018年11月3日 13時) (レス) id: 461b4b0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
ハゲつるマン@19830617(プロフ) - 笑笑 ハロウィンナイトは明日ですよ!(あと一時間半) (2018年10月30日 22時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハゲつるマン@19830617 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年10月23日 22時

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