恋花火 ページ10
パァァァァン
色とりどりの花が空に咲き乱れる。
どうやら始まってしまったようだ。
貴「あ…」
千「始まった…な」
あの日みたいな沈黙が私たちを包む。花火の音だけが響いて、残響となって私の胸にささる。
貴「ええん?」
千「…ええんよ。」
私の優しさは人を騙すものやと思う。それで私は君への好きを吐き出せている。
花火って、楽しむだけのもんやと思ってた。そんなわけちゃうんやね。
この想いから私を遠ざけても無駄だとわかった。哀しみを捨てた。バラバラにしてほうり投げた。
貴「千羅くんは……実花のことずっと好き?」
千「わからへん。 でも今はずっと好きやと思うで」
貴「っ……まっすぐやね。」
苦しいんよ。作り続けた私は壊れてしまいそうやわ。君への想いをひたすらに隠して。
胸の中で葛藤しても、そんなものは意味がなくなってきた。
千羅くんが、壊したんよ。
貴「私は、ここにいるで。」
千「え、なんか言った?」
貴「…ううん。別に」
私を、みてや。
愛してあげるし尽くすよ。
ここにいる、千羅くんの隣にいる私に気づいて。私を、知って。
千羅くんが愛してくれるなら、私は自分を愛せるんよ。
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ハゲつるマン@19830617(プロフ) - 堕天使さん» ありがとうございます!! これからも頑張りますね!!! (2018年8月17日 18時) (レス) id: ca77629a28 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使 - 続編おめでとうございます!これからも応援してまーす! (2018年8月17日 16時) (レス) id: 63256c4e02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハゲつるマン@19830617 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年8月17日 15時