安室さんの親戚になりました。2

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降谷side

ベルモットとの話し合いから1週間ほど経った。


雫は小学校だが、今日は午前中しか授業がないらしいから、もう帰っているだろう。




俺は本庁での用事を済ませ、愛車に乗り込んだ。


……1週間経ったとはいえ、ベルモットと話していたあの時の感覚は、今でもよく覚えている。


いつもとは違った。少しでも気を緩めれば、焦りも戸惑いも全て表にさらけ出されていただろう。









ーーあの時、ベルモットと結んだ条件。

1つは、僕がコナンくんと蘭さんに手を出さない代わりに、ベルモットもサングリアに手を出さないこと。


彼女にとって、2人は本当に大切な存在のようだった。

そして、口では裏切り者と言っていても、サングリアがベルモットのお気に入りという噂は本当だったらしい。



この1つ目については案外すんなりと納得してくれた。






もう1つは、今までと変わらず、僕がベルモットの秘密を漏らさない代わりに、僕に何かあれば協力してくれる、というものだ。



ベルモットは、裏切り者を見逃しているのだから、もう僕に協力する必要はないだろうと言ってきた。



しかし、僕が今までベルモットの言いつけを守り、コナンくんと蘭さんに手を出さなかったことは貸しに値する、と屁理屈をこねて(まあこれは話し方の問題だが)、渋るベルモットからもぎ取ってきた。









ああ、よくあのやり方で上手くいったものだ。




もしあれが、ベルモットじゃなかったら。

もしベルモットが僕に確認せず、直接雫を消そうと行動していたら。

もし電話を貰った直後に呼び出されていたら。





今考えても仕方ないが、用心しておくに越したことはない。






……さて、帰るか。



きっと雫が待ってる。

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