序章‐15 正体を知っておいて損はない ページ18
「この世界には付喪神がいるそうな。まぁいるそうな、っていうかかしゅーさんがそうよね。だけどその『神』と私の言っている『神』は種類が違う。崇め奉り敬う神であるかしゅーさんたちと違って、自分らの力が人間の創造を遥かにこえており、この世界において自分を表す適切な言葉として最適なのが神なので、『神』と名乗っているっていう」
こんのすけ「つまり、名称が同じだけの別の存在ということですね」
「いぐざくとりー」
味噌汁うめぇ
「私を作り出したヤツ、まぁ私が主神と呼んでいる存在は、ある日思いました。なんか死にたいと」
こんのすけ「そんな簡単な」
「死にたいけど自分には力が強すぎるから同族に頼んでも殺してもらえない。自害するのにもいろいろと制限があり不可能。どうしようと考えた結果、『自分とほぼ同じ力を持った自分を殺す専用の人形を作ればいいじゃない』という発想に至る。自分の肉体を媒体に、神を殺すというプログラムがインプットされた『人形』と掛け合わせてそれを適当に育てたのが私」
まぁぶっとんでるわな
「だが実際に作ると、うん。なんか殺されるのやだなーと思ったらしく」
こんのすけ「・・・随分と自由な方ですね」
「私もそうだが、こっちの神は割と自由奔放よ。というか、思ったように適当に行動するのを神と呼んでいる感じ。後悔しないし、失敗したともあまり思わない。まぁ私は半分人形で人間にちょっと近いから思うけど。演技に近いね」
さっきの疲れたーってのも演技だしね
「で、だ。話を戻すが私がここにいる理由・・・なんだっけか。あぁそうそう、世界を作ってみーって軽く言われて、とりあえずこの世界の基礎を組み立てて、んじゃ体験してみよっかーって落とされた」
こんのすけ「・・・この世界を作った、ですか？」
「うん」
そんなびっくりしなくても
「別にそこまで細かいことはしてないのよ。パソコンでいうプログラム。わかりずらいかもしれないけど刀を作っただけ。それを誰が買ってどのように使い誰を切ったとかいうのはわりと予定調和っぽくかってに決まったし。いじったのは基礎設定だけよ」
・・・とはいえ、だいぶ修正入ったみたいだけど
「まぁちょっと長くなったが、要するに私がこの世界の管理人に近い存在ってことはわかってくれたはず。だからこの世界に干渉できて、この世界のものを改変することができるのよ。かしゅーさんみたいに本体からちぎって持ってくるのもね」
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