AKB桜台学園高等学校Part11 (ページ6)

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教室2 ページ6

Aside

今まで莉乃ちゃんの絵って知らなかったけど、
凄く感性が研ぎ澄まされてて一言に上手い。

莉「今年のコンクールの応募テーマがね、
キミの見る世界なんだ・・・」

A 「抽象的で難しいね､､､答えはないし｡｡｡」

莉「そう。だから今回は描かないつもりだったの。
でもそんなときに1人、頭から離れない人が居て､､､」

A 「それが、この少女？」

莉「うん・・・(微笑み)」

これって､､､誰？って聞いてもいいやつなのかな､､､
でも､､､渋ってたし言いたくないよね｡｡｡

莉「この子・・・誰だと思う???」

A 「えっ､､､!?(驚)」

今ここで問題!?

A 「私で知ってる人なの???」

莉「誰もが知ってる。(笑)」

A 「え、誰だろう・・・(汗)」

莉「ゆぅこちゃん。」

A 「えっ、ゆうこちゃんって､､､あの???(驚)」

莉「そう。ウチのクラスの大島優子。」

A 「えっ、そうなの､､､(驚)」

絵をよくよく凝視し直してみても、
あの優子ちゃんのイメージからこの絵が生まれるとは
思えもしないほど静かで儚い空気が滲んでる。

莉「あっ、これ秘密ね???
まだ、本人には言わないでおいて???」

A 「も、もちろんっ。
それは私からは言わないけど・・・」

莉「よかったぁぁぁ・・・(ﾎｯ)」

A 「優子ちゃん感がない､､､(汗)」

莉「そう・・・なんだけど、
そうでもない、というか・・・」

A 「どういうこと？」

莉「勝手な解釈なんだけど、
この絵は私の世界じゃなくて優子ちゃんの世界。」

A 「莉乃ちゃんの世界観で、
優子ちゃんを見てる世界じゃないってこと？」

莉「そう。優子ちゃんが見る世界。
そんなふうに見えてきて・・・」

キラキラと眩しく輝いてる風景なのに、
その中に舞い込んでる少女の醸し出す雰囲気は・・・

A 「暗さ・・・闇とか憂いとか､､､」

莉「不思議だよね｡｡｡
でも、なんとなく、わかる気もするんだ。」

A 「そうかな・・・私は不思議。」

莉「もし完成したって思える作品になったら、
コンクールに出してみようかな。」

A 「絶対に出した方がいいよっ。
そしたら優子ちゃんもきっと喜ぶよっ。」

自分を描いてくれてる作品なんて、
私だったら嬉しくってたまらないもん。