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story9 ページ10
｢何それ……｣
それが初めて会った人に言う言葉なの？
ツンっとした態度を取る彼に、私は腹を立てる。
まるで、早く帰れ。そう言われているようだ。
私は、クルッと振り返ると、玄関に向かって歩き出した。
靴を履いて扉をあけたとき
｢うわっ｣
｢きゃっ……｣
誰かにぶつかったようで、私は後ろへコケそうになった。
何とか体制を整えてぶつかった相手に謝ろうと顔を上げた。
｢あの、すみません｣
｢いや、俺も悪かったんで……ってあれ…｣
そう言うと、彼は部屋の中を覗いた。
｢ここ…良亮の家だよな…｣
表札を見たり中を覗いたりしてキョロキョロしている光景を私は黙って見ていた。
｢間違ってない…てことは……｣
そう言って私を見ると、指をさしながら衝撃的な言葉を口にした。
｢君、良亮の彼女？？？｣
｢はい…………？｣
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作者名：Vanilla | 作成日時：2014年5月27日 15時
