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story24 ページ26
｢あれ｣
玄関先に行くと、先に準備が終わっていた良亮くんが靴を履いてスタンバイしていた。
けど……
｢いいの？そんな格好で｣
｢は？｣
いや、だって芸能人て変装するんでしょ……？
そんな格好で私と歩いてたら少なからず何か噂になるんじゃ……
｢あー、そゆことね｣
｢変装しなくていいの？｣
｢逆にイマドキ変装したら怪しまれるって発想はお前にはないわけなの？｣
｢ふぇ……｣
……
言われてみれば…そうかもしんない
今のこの時代、変装してたら芸能人だってすぐにバレるかも…
｢せめて帽子被ろうよ｣
私がそう言うと、良亮くんがカバンの中からキャップを取り出した。
それをそのまま被る。
うん
まぁ、これならおおよそは気づかれないかもしれない。
｢よし、じゃあ行くか！｣
良亮くんは気合を入れると、勢い良く扉を開けた。
｢ところで、どこに行くの？｣
良亮くんの運転で走り始めた車の中で、私は問いかけた。
良亮くんは首を傾げる。
｢いや、特に決めてない｣
｢……｣
｢行き当たりばったりでいいじゃん｣
……私は唖然として声も出ない。
まさかの、まさかの計画無しですか…。
｢さすが天然……｣
｢なんか言った？｣
｢いや、何も｣
変なところは地獄耳なんだから！
｢お、あそこ行こ｣
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作者名：Vanilla | 作成日時：2014年5月27日 15時
