佰参拾漆 ページ37
鬼舞辻side
「……A？A？おい、起きろ、A！！」
怒りがふつふつと湧いてくる。
「黒死牟！！猗窩座！！！」
怒鳴ると黒死牟と猗窩座が現れる。
勢いよく首を斬る。
ボトリと音がするがまた再生する。
「なぜ、教えなかった！！Aが危険な状態になったらすぐ伝えろと言ったはずだ！！もう死んでいるではないか！！」
怒りが収まらない。
もう辺りをボロボロに破壊し尽くす。
「Aが死ぬ時の顔を無惨様に見られたくないと」
「息が出来なくなって苦しい顔をして死ぬ瞬間を見られたくないと」
それを聞いても怒りが収まらない。
いくらAの頼みとはいえ、私は最期のAに言葉を掛けてやれなかった。
「A…A！！」
冷たくなった頬を撫でて、彼女が死んだのを改めて確認した。
許さない、許されない。
「…A」
ギュッと抱きしめて、周りの鬼をすべて下がらせた。
『無惨さんっ』
『大好きです、無惨さん』
『おかえりなさい！無惨さん！』
もう言われる事は無い。
彼女の目が私を映すことも無い。
「……お前はもう完全に私のモノだ」
彼女にそっと口付け、彼女を取り込んだ。
＊＊＊
もう彼女が居なくなってから、金魚も誰も育てる者がいなくなり、ぷかぷかと浮いていた。
彼女の部屋も全て破壊して跡形もなくなった。
着物もすべてもやし、簪も折って消した。
彼女を連想させるものはすべて破壊か、消した。
彼女を連想させるものを見ると、立っていられなくなる。
彼女を思い出すと、辛くて戦えなくなる。
思い出すと恋くして、恋しくて、堪らなくなる。
辛い思いをしたくなかった。
『無惨さん！』
彼女は大きく私の中で存在していて。
失ったものの大きさは、計り知れない。
『無惨さん？』
やめてくれ。
もう現れないでくれ。
お前を思い出す度、やってられなくなる。
『無惨さん！』
お前の声が今でも耳に残っている。
「もう……やめてくれ」
涙が溢れて止まらなかった。
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丸(プロフ) - へなさん» へな様…！今更だなんて！そんなそんな！素敵すぎるというお優しいお言葉…！拙い文にも関わらずそう言っていただけて本当に胸いっぱいです(*´-`*)長い物語でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました！ (3月25日 1時) (
レス) id: fe9b371b01 (このIDを非表示/違反報告)
へな - 今更ですが素敵すぎました！ (3月24日 8時) (レス) @page50 id: 6adab414b4 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - ふわるさん» ふわる様、返信が遅くなってしまい申し訳ございません…！！そう言っていただけて光栄です〜！！(；▽；)そんなに褒めていただけてもう心中、喜びパラダイス状態です！！私も素敵な読者さまからコメントしていただけて幸せです〜！！ありがとうございます！！ (8月26日 14時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
ふわる(プロフ) - 面白かったです！泣きました笑！なんでこんな良い作品が思いつくんですか！！！この作品に出会えてよかったです！ (8月24日 1時) (レス) @page50 id: ca3f3ad930 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - あやめさん» あやめ様！そんなに褒めてくださるなんて…！ありがとうございます〜！！m(_ _)m無惨様をさらに好きになるきっかけを作る事ができて感無量です｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡あやめ様の褒め褒め言葉に私はHPが急激に回復いたしました！！素敵なコメントありがとうございました！！ (2021年2月3日 19時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
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