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佰弐拾陸 ページ26

「ほら…Aちゃん、泣いて?」
「童磨さん…どうしちゃったの……」

「ほら、前、覚えてるかなぁ。俺が困った時は助け合わないと、とか言った時にね、Aちゃん感動しちゃって泣いちゃったじゃん?あの時の涙見た時からさ、あぁ、可愛いなぁって思ったんだよね。でも、黒死牟殿とかに傷つけられて痛み我慢してるAちゃんの涙には全く心が動かされなかったんだよね。でもさ、俺が泣かした涙はとっても心地よかったんだ」



童磨さんは私の腕を床に優しく押さえながら私のお腹辺りに乗ってきた。


「この頃ね、あのお方に色々怒られてるから癒しが必要なんだよね。黒死牟殿も一時来ないだろうし、今、あのお方は絶対に戻っては来ないから。泣かせるなら今しかないなって」
「……本当に堕姫ちゃん達は死んだの…?」


『あんたって、本当にかわってるわね!』
『Aは俺の妹と同じくらい可愛いなああ』

「うん。死んだよ…鬼狩りに殺されてしまった……俺もとても悲しかった!俺が一番堕姫達と仲が良かったからね…!」

童磨さんは涙を流す。
軽く顔を扇で隠した後、童磨さんは涙を拭いていた。


「…童磨さん」

童磨さんは仲がいい堕姫ちゃんが亡くなって、少しおかしくなっているのかもしれない。
一緒に泣いて欲しいのかも。


「うん?」
「私も悲しい。堕姫ちゃん達が死んだの…信じられないよ」


私は童磨さんを見て、眉を下げた。


童磨さんは私の顔を見て、そっと腕を離した。
私は童磨さんの手を握った。

「私も悲しい」

家族も堕姫ちゃん達も死んでしまったんだ。
ボロボロと涙が溢れ出てくる。


今まで優しくしてくれた堕姫ちゃん。
一緒に遊んでくれた妓夫太郎さん。

簪をくれた堕姫ちゃん。
接客を玉壺さんに教わった後一生懸命教えてくれた妓夫太郎さん。



「悲しいね…童磨さん。辛いよね…」

童磨さんは真顔で私を凝視していた。


「最近私も嫌な事ばかり…私の母と兄が死んじゃってね……それで風邪を引いて…。今度は堕姫ちゃんと妓夫太郎さん…?酷すぎるよ…」


一度流れ出した涙は止まることなく流れ続ける。


「うん、俺もとても悲しかった」

童磨さんもホロホロと涙を流す。


「Aちゃんが泣いてくれて…俺も心が少し軽くなったよ」

ギュッと手を握り返された。


「Aちゃんは優しい子だね」


童磨さんはそう言って笑った。

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(プロフ) - へなさん» へな様…!今更だなんて!そんなそんな!素敵すぎるというお優しいお言葉…!拙い文にも関わらずそう言っていただけて本当に胸いっぱいです(*´-`*)長い物語でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました! (3月25日 1時) (レス) id: fe9b371b01 (このIDを非表示/違反報告)
へな - 今更ですが素敵すぎました! (3月24日 8時) (レス) @page50 id: 6adab414b4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ふわるさん» ふわる様、返信が遅くなってしまい申し訳ございません…!!そう言っていただけて光栄です〜!!(;▽;)そんなに褒めていただけてもう心中、喜びパラダイス状態です!!私も素敵な読者さまからコメントしていただけて幸せです〜!!ありがとうございます!! (8月26日 14時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
ふわる(プロフ) - 面白かったです!泣きました笑!なんでこんな良い作品が思いつくんですか!!!この作品に出会えてよかったです! (8月24日 1時) (レス) @page50 id: ca3f3ad930 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - あやめさん» あやめ様!そんなに褒めてくださるなんて…!ありがとうございます〜!!m(_ _)m無惨様をさらに好きになるきっかけを作る事ができて感無量です。゚(゚´Д`゚)゚。あやめ様の褒め褒め言葉に私はHPが急激に回復いたしました!!素敵なコメントありがとうございました!! (2021年2月3日 19時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:秋栄 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年5月4日 0時

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