捌拾肆 ページ34
「……背後とっ……わあぁ!!?」
黒死牟さんの背後を取れたと思い飛びかかろうとすれば避けられて板の上に転がり落ちる。
「わぁ〜!Aちゃん大丈夫??」
童磨さんが立ち上がらせようとしてくれるのを断って自分で立ち上がる。
黒死牟さんって常にぼーっとしてる印象だったから、いけるって思ってたのに。
……腕相撲大会優勝するぐらいだし、強い方なんだな。
「…どうすれば……」
もう、身体が疲れている。かといってここで諦めれば、この感覚を忘れて、明日は最初からやり直しだ。それに黒死牟さんが稽古してくれかどうか分からないし。
黒死牟さんを見れば、瞼を閉じ、落ち着いた様子で正座している。
うーん。
私が走ろうとすれば6つの目がしっかりと私を捉えているし……。
…せっかく、堕姫ちゃん達が見てるんだ。カッコイイ所見せたい。
「よぉし!やるぞ!!」
私が走り出せば、黒死牟さんは目を開き、立ち上がる。
「行っけぇ!!」
私は勢いよく滑り、黒死牟さんの股下をくぐって背後に、
「…A…!?」
「「おぉ!!」」
猗窩座さん達の歓声が聞こえた。
「ギューっだ!!捕まえた!」
「…。」
黒死牟さんにしっかりと抱きついた。
背後!!
背後!
「やったぁ!!背後取れたよぉぉ!!」
私はグルグル周りながら、黒死牟さんから離れたあと、童磨さん達と喜び、わっしょいわっしょいしてもらった。
黒死牟さんは固まったまま動かなくなってしまった。あれ?
「まさかAちゃん黒死牟殿の股下を通るとは!」
「誰も予想していなかった。」
「ヒョッヒョッ!さすがA様」
「A〜なかなかすごい事するわね!」
「でも、あれぐらいのスピードなら黒死牟さん止められたはずなんだけどなぁ…」
「多分お前が自分の股下通った事に驚いたんだろ。」
猗窩座さんがそう言ってそうなのかなぁと思い、黒死牟さんに近づく。
「黒死牟さん…?」
「…」
黒死牟さんの顔を覗くように見ると、6つの目が見開かれ
「…私は……。」
そう呟いて居なくなってしまった。
「…A、それより!この打撲の量どうすんのよ!早く冷やさないと紫色になって、あの御方にバレたら怒られるわよ!?」
「俺に任せ……」
「お前に任せたらAの手足壊死するだろ。」
「大丈夫さ〜うまーく調節するよ〜」
童磨さんは扇を開いたかと思えば、手ぬぐいに何やら術をかけた。
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秋栄 - 李由華さん» おぉぉぉ!ありがとうございます!!続編は明日の0時ぐらいには出せればなと思っております!!深夜12時ぐらいにここに来ていただけたら、多分続編行けるはずです!!しっかりと期限までに出来るように努めてまいります!コメントありがとうございました! (2020年5月3日 13時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
李由華 - 続編制作頑張ってください! (2020年5月2日 21時) (レス) id: a39b69135d (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - 鬼小夜千夢さん» アニメOPでも、少ししか映らないのにカッコ良さは際立って…もう無惨様は美しくカッコイイですよね!この作品でそう思っていただけたのなら光栄です! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - ひろかさん» 鳴女ちゃん本当に可愛いですよねっ(*´▽`*)私も大好きなんです! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
鬼小夜千夢 - 無、無惨様!死にそうなぐらいかっこいいし……あぁもう死にそう(//∇//) (2020年4月29日 17時) (レス) id: 998332dba8 (このIDを非表示/違反報告)
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