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陸拾参 ページ13

鬼舞辻side




「A、どうか泣かないでくれ。明日の夜だけだ。」
「明日の夜だけだから……、A?」


私の腕の中で、ボロボロと涙を流すAの姿を見て、目が離せなくなる。



「今朝、起きたら無惨さんが居なくて、胸が痛かったんです……少し離れていただけなのに。それを思い出したら涙が…止まらなくなっちゃって……ごめんなさい…無惨さんっ…」

Aは困らす事ばかりしてしまってごめんなさいと連呼していた。


あぁ。なんて愛おしいのだろう。
Aを傷付けてしまったのに関わらず、彼女は私を恐れず、それどころか余計に私と離れたくないと言う。


「……A、私は決してお前を見捨てないよ。」

優しく頭を撫でながら言うとAは涙を流しながら私を見る。


「大丈夫だ。次の日の朝には私が隣に居るはずだ。」

「…本当…ですか?」

「あぁ。必ず。」

私はAの目元や頬を丁寧に優しくハンカチで拭いていく。
早く自分の物にしたい。

「夜、何をするか私には分かりませんが、頑張ってくださいっ。」


Aはニコリと笑い言った。


いつかは外に一歩も出さないようにして、他の鬼達との接触も断ち、私だけのAに。
愛おしいAを頭の先からつま先まで全てを自分の物に。
愛でて愛でて。


私しか見れないように。


私しか愛せないように。


私なしでは生きられないように。




「ありがとう。」


Aを抱き上げ、布団に寝かせる。


「今のうちに無惨さんを目に焼き付けておかなくちゃ…」

ジッと見ているAの目を手で隠す。


「無惨さんっ、なんで隠すのですか!?」

驚いたようで、Aは、早口でペラペラ話し出す。



「……もう寝るのだから、いいだろう。」
Aに掌で目隠しをしたままそっとパクパクしている口に唇を寄せた。


Aは気付いたのかビクッと身体が固まって、何も話さなくなった。



「静かになったな。」


そっと目隠しをやめると、顔を真っ赤にしたAが居て驚いた。
今まで、少し怖がっている顔ぐらいしかしてこなかったAが。



「…柔らかい。」

Aがそう呟いて、ゾクッとした。

あぁ。喰いたい喰いたい喰いたい……そんな衝動が私を襲う。



「ぉ…おやすみなさいっ…!無惨さんっ……!」

恥ずかしそうに私に背を向けて寝だしたAに口角が上がりながらも、必死に抑え、私は彼女の頭を撫でるだけに留めた。

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秋栄 - 李由華さん» おぉぉぉ!ありがとうございます!!続編は明日の0時ぐらいには出せればなと思っております!!深夜12時ぐらいにここに来ていただけたら、多分続編行けるはずです!!しっかりと期限までに出来るように努めてまいります!コメントありがとうございました! (2020年5月3日 13時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
李由華 - 続編制作頑張ってください! (2020年5月2日 21時) (レス) id: a39b69135d (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - 鬼小夜千夢さん» アニメOPでも、少ししか映らないのにカッコ良さは際立って…もう無惨様は美しくカッコイイですよね!この作品でそう思っていただけたのなら光栄です! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - ひろかさん» 鳴女ちゃん本当に可愛いですよねっ(*´▽`*)私も大好きなんです! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
鬼小夜千夢 - 無、無惨様!死にそうなぐらいかっこいいし……あぁもう死にそう(//∇//) (2020年4月29日 17時) (レス) id: 998332dba8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:秋栄 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年3月28日 23時

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