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◯両面宿儺
「愚者めが。」大切な日に号外。
忌まわしい。それは貴方が死んだことを知らせる新聞。
彼は静かにすべてに手をかけた。
号外を巻くバイトも。それを書いた新聞記者も。
それを発行したもの。貴方を殺したもの。
興味深そうに見てる者。何もかもを焼き尽くす。
理想も種もかなぐり捨てて打算も計画もなく
手当たり次第焼き尽くす。理想なんてものは
貴方が居ないとつかめないから。どれだけ飢えても。
貴方は戻らない。一筋の雨が彼の頬を伝う。
気分が悪い。呪いの王は吐き捨てた。
◯夏油傑
「
冷たくなった貴方。綺麗だ。花弁を添えた手は。
震えていた。貴方を見る目はもう黒く染まっていた。
最期に彼はありがとう、それだけ残して離反した。
嫌だ離れないで。お願い。そう言う貴方が居たから
離れなかった。でも。そんな心優しい貴方が。殺された
通り魔、非術師に。彼には怒りしか残らない。
この世界では心からの笑いも。心からの喜びも。
感じなくなる。雨で体温が奪われていく。
地獄の門を開けると後戻りは許されない。
こんな夫を許してくれないか。
星空に願った。幸せでありますように。
◯乙骨憂太
「、、、可愛いよ。すっごい。」
A。愛してるよ。と薬指に指輪をはめた。
通り魔は里香ちゃんが。殺って来ちゃったみたい。
彼女とも仲が良かったね。憂太君は笑ってこういった。
里香ちゃんみたいに、、なってほしいな。なんて、、
笑って言う彼は眼が笑っていないし。
里香ちゃんも彼も本当にそうなってほしいって思ってる。
でも。貴方は安らかに虹を渡る。手を振ってこういう。
―――待ってるよ。いつまでも。―――
寂しくならないように。手を握った。
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作者名:381 | 作成日時:2021年2月27日 9時