18話 ページ18
「お前本当きめーわ」
「悪口」
音柱による柱稽古にて、誰よりも早く体力づくりを終えて宇髄さんとお茶をしていた。
「…冨岡は参加しねーみたいだな」
「そうですね」
「お前普段鍛錬してるの?」
「しない」
「の割に余裕だよな」
「まあ」
「なぁクソ話しづらいんだけど首絞めて良い?」
「なんで…」
クソ腹立つ!!と拳を自分の太ももに叩きつけている。
「ストレスを溜めると肌が荒れると甘露寺さんが言っていた」
「差し支えなければ池に沈めて良いか?」
「なんで」
会話の一環、むしろフォローした(つもり)じゃん。
何をそんなにイライラしてる。←原因
「…次って霞柱?」
「だな、なんでそんなゲッソリしてんだよ」
「うーん…なんか時透、私に当たり強いから」
話によれば1対1で霞柱が相手をしてくれる厚遇らしい。
「歳の近い友達ができて時透も嬉しいんだろ」
「宇髄さん、どんな友達と関わってたわけ」
あんな暴力的で武力行使第一の友達がいて良いわけない。
「友達いねー奴に言われたくねぇよ」
「いる」
「マジ?」
「いた。」
死んじゃったけど、と付け足せば、ほーん。と中途半端な返事が返ってきた。
どんな奴?とチラッと目を向けられた。
「うーん…背が、低め」
「良いか?こう言う場合性格とか内面を聞かれてんだよ」
誰が外見言えっつった。って外から入ったほうが想像しやすいと思って。
「目が大きい。」
「それ外見だっつーの。」
「すばしっこい」
「お前の友達ハエなの??」
「違うから」
すごい失礼、と口を尖らせた。
伊之助は課題を終えて自主鍛錬しているが、そんな気力がない私は宇髄さんの横で膝を抱えて座って時間を潰した。
「…よく覚えてない、」
歳は近かったけど、いつだって私を気にかけてくれて、叱ってくれて、一緒に鱗滝さんに叱られたし…
「…思い出したくない。」
会いたくなるから。
錆兎も真菰も、それから蔦子姉さんも。
任務を投げ出して一身に抱きしめたい相手は誰も、
誰も…
「そりゃダメだろ」
「……」
「忘れたら、誰がそいつらが生きてきたことを証明すんだよ」
俺は無理だな、面識ねーし。と頬杖をついて隊士たちを見ていた。
ちょっとだけ、センパイ面で。
_
(センパイっぽい)
(センパイだバーカ)
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柊蓮(プロフ) - 毎年、誕生日に読んで号泣してます…大好きです。この作品も、同じ作者様の作品も。ついに夢主ちゃんとおんなじ16歳になりました…来年もまた読みに来ますっ素敵な作品を本当にありがとうございます。 (2月9日 1時) (レス) @page50 id: 4d2be51c25 (このIDを非表示/違反報告)
芽依 - ボロ泣きです、、最高です、後日談までもう泣けてくるんですが、、すれ違う兄妹の書き方が神ってますね、素敵な作品を読ませていただきありがとうございました、、! (1月30日 10時) (レス) @page50 id: e9435a06b7 (このIDを非表示/違反報告)
ひよ(プロフ) - 涙止まりませんでした、、、出会えて良かったです、、、 (11月24日 13時) (レス) @page50 id: 477ea6ec3d (このIDを非表示/違反報告)
ピンス - 流石に泣きました。後日談も最高です。神作品ありがとうございます… (11月10日 23時) (レス) @page50 id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
てんごく(プロフ) - めっちゃ泣きました。凄い良いお話です (10月5日 18時) (レス) @page50 id: e622d65d6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だむい | 作成日時:2020年7月26日 20時