1話 ページ1
「起きろ、起きねーか!!」
「うぅ…」
何者かに顔面を引っ叩かれて薄ら目を覚ます。
「A!大丈夫か!?」
「あ、うん…」
困惑と焦りが滲む表情をする炭治郎は腕を拘束されていて。
あ、私も拘束されてるわ。
「目を覚ましたかAっ、久々の兄様だぞー!」
「悲鳴嶼さんがいる…」
「あれもしかして俺見えてない??」
そりゃあ悲鳴嶼さんに比べたら小さいけど、なんて拗ねているが比べる者じゃないと思う。客観的に見て大正時代でその体格は規格外だから。
「柱合会議?なんで私呼ばれたの?」
「その少年とAを裁判にかける…可哀想に。」
【悲報】宇髄A、知らない間に罪人に。
「久しぶりねAちゃん!」
「うむ、大きくなったな!」
「遂に裁かれる身になりましたね」
あのトチ狂った家を出たが一人じゃ何もできないことに気付いて天元兄様に泣きついた故、
鬼殺隊、もとい産屋敷家は私のセカンドハウス…いや実家と言っても過言ではない。(過言)
「…オールスターズ?無理胃が痛い」
「あからさまに嫌そうな顔しないでください」
つまり現在までの柱とは面識あるしお世話になってる。
昔から面倒見てもらってる悲鳴嶼さん、不死川さんとカナエさん辺りは死ぬほどお世話されたが、冨岡さんもいたはずだけどお世話された記憶はない。
「…むい君さ、この後暇?」
「なんで?」
「牛鍋食べに行かない?」
「まず兄を誘えよ」
横から私に顔を近づけてくる兄を片手で押さえる。
「なんで僕?」
「奢ってもらえそうだから」
ほら、すぐ忘れるじゃん。と言うと眉間のシワを寄せて不思議そうに訊いてきた。
「もしかして前世ゴミクズだった?」
あれ、私前世ゴミクズだったのかな。
たまには(他人の金で)美味しいもの食べたい。
「そもそも俺はお前のその態度に頭痛がしてくるんだが。」
「んあ、」
見上げると伊黒さんが木の上にいて、立場を弁えろと指をさされる。
「それもそうだ。さっさと会議を始めましょう」
「もう一度言いますね、貴方は裁かれる身です。」
しのぶさんにダメ出しを食らって私は炭治郎の横に正座になった。
「まずは緊急を要する竈門炭治郎君、鬼の妹禰豆子さんについての裁判から始めましょう」
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霞(プロフ) - 感動しました、素敵な作品をありがとうございます!!!😭😭😭 (8月8日 22時) (レス) @page49 id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり - 泣く!!!! (2022年3月28日 14時) (レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - はあぁぁ、むい君のやっぱり可愛いってやつで私は成仏しました…… (2022年2月15日 21時) (レス) @page33 id: f76242864c (このIDを非表示/違反報告)
まっひー - 足抜きではなく、足抜けではないですか?間違ってたらごめんなさい! (2021年12月3日 20時) (レス) @page19 id: d24aae8d9d (このIDを非表示/違反報告)
毒猫 - うぅ・・・感動しました!また違う作品で! (2021年9月11日 22時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だむい | 作成日時:2020年4月7日 22時