検索窓
今日:11 hit、昨日:33 hit、合計:1,012,537 hit

21話 ページ21

「すみません…」



「良いのよ、辛い時は泣いた方が良いわ」








私はゆっくり、甘露寺さんにあった事を伝えた。





彼女は相槌をうって、私に寄り添いながら話を聞いてくれた。








「本当にごめんなさい…、任務で疲れてるのに、お土産買ってきてくれたのに」



甘露寺さんは首を振った。







「今のままだと、Aちゃん、無一郎くんとどんどん距離が出来ちゃう気がするわ」




「……それは、いやです」









辛いかもしれないけど、と甘露寺さんは少し厳しい顔つきになった。








「Aちゃんが折れたらね、本当にもう会えないのかもしれないのよ」





忘れられるのが辛いからと距離を取れば、本当に心が遠くなってしまう。



今まで築き上げた初めましては、いつか久しぶりをも超えてしまう。









「難しい話だけど、後悔だけは絶対にしちゃダメ!」




後悔をしない選択が何かが、今はよく分からない。




でも、今の私の対応が、心持ちが好きじゃない事はよく分かる。









「次生きて会えるか分からないんだから。…私たちは、そういう仕事を選んでいるからね。」




その言葉に、いつも笑顔で楽観的だと思っていた甘露寺さんの強い覚悟を感じた。




そうだ、そういう仕事で、そういう世界に生きているんだから。







「でも行き詰まった時はいつでも声かけてね!」



鈴のように笑った甘露寺さんは、元気がない時は食べるべし、と芋羊羹を開けた。









「ふふっ、泣き虫な子がいると大変ですねぇ」




「しのぶちゃん!」

「胡蝶さん…」







私も御一緒して良いですか?と胡蝶さんは向かいのベッドに腰掛けた。









「泣き喚いて訓練を疎かにする子がいて暇を持て余しているんですよー」



「う”っ…すみません…」







ニコニコお説教をくらいながら私は正座で芋羊羹とおまんじゅうを食べた。









何も食べずにお昼待っで寝ちゃったからお腹が空いていて、甘味だが食べたらなんだか落ち着いた。

22話→←20話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1476 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1236人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ジャンとアニの守り隊 - 久しぶりに鬼滅夢小説見たら面白くて宿題やらずに読んでしまった泣…神作品✨ (2月27日 23時) (レス) @page46 id: 3aa9af30d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 天才作者様だ (6月15日 17時) (レス) @page30 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 深夜に見つけて読了したのがAM3:21!運命をかんじました!!そして苦しくて涙が出過ぎてただ今枯れてます😭めちゃめちゃ感動です…素敵な物語から幸せを頂きました!ご馳走様!ありがとうございました〜!! (5月16日 3時) (レス) @page46 id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
8190506(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…!一晩で書き上げてしまったと聞いて本当に驚きました…。でもそれを感じさせないほど素敵な作品でした…! (2022年4月2日 22時) (レス) @page46 id: 5a5b1fad70 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - しっかり泣きました!最高です (2021年10月16日 19時) (レス) @page46 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:だむい | 作成日時:2020年3月31日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。