3話 ページ3
今回の任務はかなり長期化し、自分でも信じられないほど鬼を斬った。
「おい、大丈夫か?」
「うっ…」
眩い光と、揺さぶられた事で次第に意識が鮮明としていく。
「良かった、息あるぞ」
「一人でやったのか?」
「恋柱様が援護に来る予定だったが…」
「まずはここから近いし胡蝶様の屋敷へ運ぼう」
喉がカラカラで引っ付いてしまいそうで、隠の人たちに状況を聞く事は諦めて黙って背負われた。
そうだ、この集落に派遣された隊士が次々と消息を絶ってしまったと聞いた。
一応近くにいた私にも援護への要請が鬼殺隊士は誰もいなくて、
「あの…他の、たい…ゴホッ…隊士は…」
「みんな死んでたよ。水飲むか?」
私を背負ってくれている隠から水を貰って一気に喉に流し込んだ。
「不幸なことに十二鬼月だったみたいだな」
「いえ…目に傷がついていたので、”元“十二鬼月だと思います…、お水ありがとうございます。」
いざ自分が失神するほどの激戦だったと知った途端体が痛み出す。
「そうか。でもまぁ、お手柄だよ」
「ありがとうございます。」
「俺は後藤。今後も会うことがあるかもしれないから、よろしくな」
お手柄だなんて、俺が言うもんじゃないな。と苦笑いする後藤さんに私も自己紹介をした。
「
「そうか。今回は本当、すげぇなお前」
「過分なお褒めを…」
「謙虚な奴だな」
今までの被害の多さから、かなり強敵な鬼だったと教えてもらった。
「階級は?」
「えっと、乙です」
あまり気にしたことがなくて、階級を示せ、と手の甲に示されたそれを読んだ。
「マジか、精鋭じゃねーか」
「そうなんですか?」
「知らないのかよ!」
無知すぎる私に、親切な後藤さんは解説をしてくれた。
どうも、甲というのは10段階に分かれた階級のうちの一番に当たるものらしい。
最終選別の際にそんな説明があったが覚えきれなかっった事を記憶している。
「ベテランだな」
「いえいえ、最近最終選別を終えたばかりで」
だからあまり期待はしないでください。と手の甲をじっと見つめながら言った。
乙って…結構すごいよね、私。
「……マジ?」
「マジです」
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ジャンとアニの守り隊 - 久しぶりに鬼滅夢小説見たら面白くて宿題やらずに読んでしまった泣…神作品✨ (2月27日 23時) (レス) @page46 id: 3aa9af30d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 天才作者様だ (6月15日 17時) (レス) @page30 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 深夜に見つけて読了したのがAM3:21!運命をかんじました!!そして苦しくて涙が出過ぎてただ今枯れてます😭めちゃめちゃ感動です…素敵な物語から幸せを頂きました!ご馳走様!ありがとうございました〜!! (5月16日 3時) (レス) @page46 id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
8190506(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…!一晩で書き上げてしまったと聞いて本当に驚きました…。でもそれを感じさせないほど素敵な作品でした…! (2022年4月2日 22時) (レス) @page46 id: 5a5b1fad70 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - しっかり泣きました!最高です (2021年10月16日 19時) (レス) @page46 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だむい | 作成日時:2020年3月31日 8時