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17話 ページ17

少しの沈黙。







「と、時透様、えっと…」



それを最初に破ったのは、アオイさんだった。








「勿忘Aです。はじめまして、霞柱様」



首根っこを掴まれていて、顔は見えていないけど私は挨拶をした。









何度目かの、はじめての挨拶を。









「お恥ずかしい姿をお見せしてすみません…」






やだ硬直して動けない間に無事アオイさんに回収されてるわ…




柔軟マット恐怖症になっちゃうわ。









「Aさん…」


「早く、柔軟を再開してください」




アオイさんは何やら湯飲みを準備しながらそう指示した。






いつもの事、彼と“二度目“として顔を合わせる事はない。









「時透君、銀子さんのお見舞いですか?」



「あぁ、そうだった。」





いつもの事。






いつもの事。









「鴉って、まんじゅう食べますか」



「えっ…?」









「昨日か今朝か、まんじゅうを買ったみたいなんですけど、僕は食べる予定ないから…」




お見舞いかな、って。



そう無一郎君は不思議そうに袋を見ながら首を傾げていた。






「お見舞いに何か持っていってあげるね」




「じゃあおまんじゅうがいいです」


「遠慮はしないんだね」

「絢辻屋の」

「要望増えたし」









「っ…きよちゃん、ちょっと痛いかも」

「あ!ごめんなさい!」









「………?」


「時透君、銀子さんのところに案内しますね。」

「あぁ、はい」









無一郎君がいなくなって、三人はチラチラ私の顔を見ながら柔軟してくれた。






「Aさん、」




「痛い、なぁ」






すごく、痛いよ、









痛くて、涙が止まらない。

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ジャンとアニの守り隊 - 久しぶりに鬼滅夢小説見たら面白くて宿題やらずに読んでしまった泣…神作品✨ (2月27日 23時) (レス) @page46 id: 3aa9af30d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭奈莉逢瑠悲@カナリア:ルカ(プロフ) - 天才作者様だ (6月15日 17時) (レス) @page30 id: 4d14879615 (このIDを非表示/違反報告)
さざんか(プロフ) - 深夜に見つけて読了したのがAM3:21!運命をかんじました!!そして苦しくて涙が出過ぎてただ今枯れてます😭めちゃめちゃ感動です…素敵な物語から幸せを頂きました!ご馳走様!ありがとうございました〜!! (5月16日 3時) (レス) @page46 id: 2d06e4d39c (このIDを非表示/違反報告)
8190506(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました…!一晩で書き上げてしまったと聞いて本当に驚きました…。でもそれを感じさせないほど素敵な作品でした…! (2022年4月2日 22時) (レス) @page46 id: 5a5b1fad70 (このIDを非表示/違反報告)
chiaki0708(プロフ) - しっかり泣きました!最高です (2021年10月16日 19時) (レス) @page46 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2020年3月31日 8時

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