60話 ページ10
「………チッ…」
部屋に戻って最初に出たのは、舌打ち。
お風呂も終えて、歯も磨いて、あとは寝るだけ。
「くっそぉ………」
検定とかに落ちる比じゃないな…これ…。
血の塊を、毟るように引っ掻けば、そこから更に血が流れる。
「痛ッ…」
あの時は、刺される痛みで意識が寧ろ鮮明としていた。
ただ、今日の試験のような…血液が波打つような鈍痛は、正直…意識吹っ飛ぶかと思った。
1階に救急箱か何かあるだろうと、階段を下った。
「…リカバリーしてもらうかぁ……」
1階に何も無いんだけど何、A組は怪我しない前提で寮生活送っていかなきゃいけないのね。
「デクやばいじゃん」
あの怪我男。
と、デクを思い浮かべながら、滅菌ガーゼで血を拭った。
「うわぁぁなんかキモい」
まだ1回しかリカバリーされていないので、実は腕の有様は結構酷い。
青紫の痣のような物が幾つかあって、刺されました！っていう主張の激しい切り口もある。
「オイイレイザー、オタクノ生徒二人がグラウンド・βにイルゾ。監督不行届！！」
先生の部屋からそんな音声が聞こえた。
思い当たる人物が鮮明に頭に浮かぶんだけど。
「マジかよ…」
「……………」
ソファの裏に隠れて、先生を追うようにスニーカーに足を突っ込んだ。
「よいしょっ……うわぁぁぁ居るし！！」
走って飛び出ると、そこには相澤先生とオールマイトが居た。
「山茶花、消灯時間だ戻れ。」
「山茶花少女…」
グランドβは向こうか。
クラウチングスタートッド駆け出してやった。
「おい山茶花！戻れ！お前も謹慎になるぞ！」
「何回遅刻欠席サボりしてると思ってるんですか！！」
今更そんなの、怖くもなんともないわ。
「寝ろ！！」
「はぐぁっ！」
そうでした、あなた捕縛道具持ってんでしたね。
「あ、相澤くん…捕縛は解いてあげよ？ね？」
「本当だよ。ねー？オールマイト」
「ねー？」
「こいつが行ったら更にややこしくなるのは目に見えてる……ねーじゃねぇんだよ…」
マジで般若かと思った。
「ごめんなさい。」
「言葉が過ぎました。」
ねー、に言葉が過ぎるも何も無くない？
「でも私が行ったら最善の方法で帰還できる。」
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きゅうり - お幸せにぃぃぃぃ！！！ (2022年3月29日 12時) (
レス) id: bfccae0caf (このIDを非表示/違反報告)
納豆ジュース(プロフ) - とっても面白くて、文才がある方だなと思いました！2人の子供の話とかも見てみたいなと思ってしまいました！可能なのであれば、続編（子育て編）なども見てみたいです！この作品を作ってくださり、有難うございました！ (2021年2月22日 20時) (レス) id: 0ac0062b99 (このIDを非表示/違反報告)
btobsjcpily(プロフ) - めちゃくちゃ素敵な話しでした！！私も爆豪と結婚したいっ！！ (2020年12月8日 12時) (レス) id: aee8efac93 (このIDを非表示/違反報告)
爆豪ファンクラブ - ですね〜 (2020年11月9日 21時) (レス) id: 0ceb3868db (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - 爆豪の奥さんなったら幸せやろなぁ (2020年11月9日 21時) (レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だむい
| 作成日時：2018年12月8日 1時
