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32話 ページ32

「う、わっ…!」






走っている最中、腕を引かれて頭が真っ白になった。



殺される、力が強い振り解けない。









「A!!」


「……なんで、」




安室、透。



私の腕を掴んで離さない褐色のいい肌を伝ってたどり着いた蒼い瞳に映る女はみっともない。








それに、今名前を…







「怪我は」


「…ない」






私は、怪我がないの。




でも何も関係ない、ただこの時間歩いていた人は怪我を負っている。


私が連れ回したせいでコナン君だって。









「こうなること知ってたの」


「……」







エプロンじゃなくて、黒いベストと緑のループタイを着けている。



ねぇ、何を隠してるの。



知ってたらこんなところ来なかった。


知ってたらコナン君と買い物になんて、


こんな人がたくさんいるところに…









「答えてよ!!」



ビルの谷間で反響した声は、混沌とする現状に飲み込まれた。









「悪い…」



なんであんたがそんな顔するの。




あぁもう、感情のぶつける先がなくて安室透に怒鳴ってしまった。最低だ、私。









「あんたが何考えてるか…全然わかんない…」



泣かないで、









「知ってるなら教えてよ」



「……」






そんなに唇を噛み締めないで。



そんなに苦しそうな表情しないで。









「…何も分からないのは、やっぱり嫌だ」





何もわからないまま、取り乱して、あんたに八つ当たりして。




子供みたいに泣いて、力の入らない足で一生懸命見えない何かから逃げて、









「何か言って。事情を知っているんでしょ、シフトを代わったのもその為でしょ」




何か、大きな事情があってあんたのシフトに振り回されてたんでしょ私たちは。









「だから、私のところに来てくれたんでしょ」









_









貴方は昔から、私のヒーローだもん。









_









「そうでしょ。零、くん」

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彩豊(プロフ) - 控えめに言って凄く面白いです!まだ登場してないキャラの(もちろん登場済みのキャラも)活躍を楽しみにしています(*^^*)続きを心から待ってます! (2022年10月10日 14時) (レス) @page48 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
未悠(プロフ) - 本当だむいさんが作る作品全部好きです。 (2022年6月18日 17時) (レス) id: abbd0293bd (このIDを非表示/違反報告)
ぱんぴー(プロフ) - これ、リメイクしていってるんでしょうか? (2021年5月20日 2時) (レス) id: ddd3529158 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - コナン無知の為Googleと首っ引きで読ませて頂きました(6割ニュアンスで読んでます、すいません) ちょうど「むしろ清々しい」読み返してた所だったので運命感じました…。もうずっと推します、占ツク1の推し作者様なんですっ!!無理のない範囲で更新頑張ってください。 (2021年5月3日 6時) (レス) id: 423a130570 (このIDを非表示/違反報告)
白亜(プロフ) - パラグライダーではなくハンググライダーでは無いでしょうか〜 (2020年4月12日 21時) (レス) id: 6d6e512c02 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だむい | 作成日時:2018年4月15日 21時

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