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言い訳混じりの“ズル休み”も長く続く訳も無い訳で、

私もそろそろ学校に行かなければ
いけない危機に陥っていた。

平日の早朝。

いつも通り、早起きをして
学校に行く準備をする。

『……おそ松様。』

ベッドの隅っこで、まだ眠る彼の所へ行き、
ゆさゆさと毛布越しに体を揺する。

『…起きて下さいよ。ほら、』

「…ん、ぅ」

子供みたいに愚図る声。

そういえば、

この人朝が苦手だったっけ。

『…あー、遅刻しちゃうなぁ…。

もう、起きて下さいってば！！』

「…ぅるせぇな…っ、

………何だ。」

『私、学校に行って来ます。』

「…は？」

『だから、今度こそちゃんと
お留守番してて下さいね。』

即座に毛布の隙間から瞬時に出てきた
彼の手に、腕を掴まれる。

「……俺も行く。」

『…なに馬鹿な事言ってんですか。

この間みたいな事になると面倒なので、
貴方は大人しくしてて下さい。』

「…やだ。」

強請るような、とろんとした彼の目に
思わず息を呑む。

……って、駄目だ駄目だッ！！

これ以上この人を甘やかしたら、
それこそ世紀末だ。

『……なるべく早く帰って来ますから。
ね。良い子にしてて下さい。』

「……。」

ふさふさと彼の頭を撫でてあげると、
ハグを要求される。

『…ん。

ちょっ、…苦しいですっ、』

「……A、…口。」

『…へ？

…うわッ…！？』

むに、と口を押し付けられ、
優しく口づけをされる。

身体が溶けるような感覚。

…全身から力が抜けていくのが分かる。

…やばい。

これ以上この人と居たら、
本当に学校に行くのを躊躇ってしまう。

『……じゃあ、行ってきます。』

「…早く帰って来て。」

『…はいはい、分かってますよ。』

……少しずつだけど、

貴方に触れられる事に、
何となく嬉しさを感じる自分が居た。