オサソイ/1 ページ8
宮舘は電話の相手を見た瞬間、スピーカーにして応答した。
dt「……もしもし」
ab《もしもーし、今何してる?》
iw「阿部……!!」
電話の向こうから聞こえてきたのんきな声に、一気に空気が張り詰めた。
宮舘はあくまで毅然と話をした。
dt「全部、ばらしたよ」
ab《へー、そう。どうだった? みんなの反応》
dt「……お前が喜びそうな反応だったよ」
ab《ははっ、それは嬉しいな。あ、佐久間は? 元気?》
sk「っ……阿部ちゃん、」
ab《ねえ佐久間、俺がボスだって知ってどうだった? ねえ……あははっ!》
楽しそうな阿部の声で、佐久間の目から再び涙が流れた。
そんな佐久間をよそに、阿部が次に標的にしたのは目黒だった。
ab《ねえねえ、目黒はどうした? どこまで思い出させたの?》
dt「……全部」
ab《そう、じゃあいーっぱい人殺した事も思い出したんだ?》
mg「っ……!!」
ru「めめ!!」
kj「めめ聞いたらあかん!!」
ab《ははっ、あー楽し》
目を見開いて震えだした目黒を、向井とラウールは必死で支えた。
これが阿部の本性だ。confusionしたのが原因だとはいえ、その冷酷な性格に岩本の怒りは頂点に達した。
罪を憎んで人を憎まずのつもりだったが、そんな事はもう言ってられなかった。
iw「お前いい加減にしろよ!! こんなにみんなを苦しめて何が楽しいんだよ!?」
ab《おー熱くなってんね。何が楽しいって? 全部だよ。お前らを弄んで、支配するのが楽しくて仕方ないんだよ……!!》
iw「てめえ……ッ!!」
阿部の狂った答えに全員が戦慄した。
岩本は拳を握りしめた。阿部がこの場にいれば、間違いなく岩本は阿部を殴っていたはずだ。
dt「っ……お前、今どこにいる」
ab《いつものとこだけど》
ru「いつものとこって?」
nb『Utopiaの拠点』
ab《そうそう、なんで電話したのか思い出した。ねえ、みんなこっちにおいでよ。遊びに来てよ》
kj「は……?」
阿部が、Utopiaのボスが、自ら拠点に招待するなんて、そんなの罠以外の何物でも無い。
阿部の唐突な提案に誰もが戸惑い、警戒した。
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ふわふわ(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の最後まで展開が読めなくて魅入ってしまいました。読んだ後は言い表せない気持ちになって…終わってしまうのは寂しいですが、この作品に出会えて良かったです。 (2020年7月5日 10時) (
レス) id: f520444a12 (このIDを非表示/違反報告)
猫茶(プロフ) - 最後まで面白かったです。完結お疲れ様でした。ものすごく楽しい時間をありがとうございます。今後の作品も楽しみにしています。 (2020年6月16日 0時) (レス) id: 49683351d4 (このIDを非表示/違反報告)
87(プロフ) - 完結お疲れ様でした！本当に大好きな作品で、終わって欲しくないとすら思っていました、、なんだかすごく大きな問いを私たち自身にも投げかけられたような気分です。楽しませていただき、本当にありがとうございました！今後の作品も楽しみにしています。 (2020年6月14日 17時) (レス) id: 14f6dae557 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 完結お疲れ様でした！めちゃめちゃ面白かったです！毎日楽しみにしてました！ありがとうございました！ (2020年6月14日 14時) (レス) id: c32ac9b701 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 完結お疲れ様です!!怜さんの作品の更新を毎日楽しみにしてました!!またいつかこういう能力系などのすごい作品が作られるのを待っています!! (2020年6月14日 13時) (レス) id: f176b79d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年6月5日 21時
