カンガエゴト/1 ページ37
時は過ぎ、ラウールは退院し、第零班にはいつも通りの空気が戻った。
完治していなかった足と首の傷も深澤に治してもらったが、流石に仕事はしばらく休んでいた。
ある夜、ラウールが考えていたのはあの日の事。Utopiaの人間に襲われた、あの夜の出来事。
あの日逃げた男を見て、いつか宮舘に抱いた違和感の正体が分かった。
「Zone」を使った場合、姿を消す瞬間に残像のようなものが一瞬だけ見える。
でも宮舘もあの男も、逃げた時は
だったらあの男も宮舘も「Zone」を使っているのではない。
ではあの男の能力は何なのか。そして彼等は何故姿を消せたのか。考えやすいのは前者からか。
ru「うーん……」
sk「ラウール? おーい」
kj「すごい、あのさっくんをガン無視や」
ab「……どうかした? あ、はいふっか。報告書」
fk「あ、どーも。阿部ちゃんが引きこもってる間にラウールが自分の世界に引きこもった」
ab「仕事って言え。あとラウールは考え事してるって言え。まあいいや、コーヒーでも淹れとくか」
男があの日見せた行動は何だったかを思い出す。
まず指の腹を噛んだ。自分がchipを探している間に銃を持っていた。
そしていつの間にかナイフを持っていた。首を切られて、血を吸われた。こうだったはずだ。
そうだ、なんで自分はchipもグローブも持っていなかったんだ。
確実に持って出たはずなのに、この家に置いてあったらしい。とりあえずそれは後で考える。
武器を自由に持ち変える? 違う、それは佐久間の「Arms」だ。
でも普通のchipで思い当たる能力も無い。あのグローブはダミーだった? それとも普通のグローブでA-chipを使っている?
そもそも最初に指の腹を噛んだのはどうしてだ。わざわざ血を流すような事をしたのは何故。
＿＿血が、必要だったから? 血で武器を創り出した……? 血を吸うのは能力の副作用……?
ru「そんなことある……?」
sk「何がー?」
ru「あ……待って、何してるの?」
sk「ラウールが何やったら気づいてくれるかなーって思ってソーラン節踊ってる」
fk「ラウール、何も見なかった事にしろ」
ru「わかった」
sk「佐久間さんかなぴーまん……」
kj「大丈夫やで、しょっぴー笑っとるから」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1343人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怜(プロフ) - いきるちゃんさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けてとても嬉しいですありがとうございます! 書けば書くほどシリアスになっていくんですけど…笑 どうか最後までお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年5月18日 23時) (
レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
いきるちゃん(プロフ) - はじめまして！今の生活で1番楽しみにしている事がA-chipを読んでいる時間といっても過言ではありません！当方宮舘担なので、もう湧きまくりですよ(いいため息)こういう役どころのドラマとか現実でも来て欲しいと思ってます笑 これからも更新楽しみにしております (2020年5月18日 21時) (レス) id: 0fef891ab6 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - さなさん» コメントありがとうございます! そう言って頂けると凄く嬉しいです! 今後ともよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 祐莉さん» コメントありがとうございます! あの2人にはいろいろあります、今は何も言えないですけど() ありがとうございます、これからもよろしくお願いいたします! (2020年5月15日 17時) (レス) id: e493e73fbb (このIDを非表示/違反報告)
さな - とても面白くて読むのが楽しいです！これからも頑張ってください！応援してます！これからも！ (2020年5月14日 23時) (レス) id: 40c01c4cba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：怜
| 作成日時：2020年5月10日 16時
