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賢治は線路のレールを掴み、よっ と掛け声を漏らし持ち上げた。
因みに、団子を食べようとした時に丁度中也がやって来たので賢治は異能を使えている。
目の前で起きた光景に中也は目を見開くが、直ぐ好戦的な笑みに変わった。
「矢っ張り伝言人 は性に合わねぇ。仕事はこうじゃねえとなァ」
「気をつけて下さーい！」
賢治はレールを横に大きく振り、壁に打ち込めらる。
然し、その攻撃は軽々と避けた中也は、壁に食い込んだレールの上に立っていた。
「おおー」
そしてレールの上を中也は目にも止まらぬ速さで、走り出す。
賢治は攻撃を両手で防ごうとするが、蹴りの勢いによって飛ばされた。
「！」
その隙を狙った与謝野が背後に現れ、鉈を振りかぶる。
振りかぶった刃は当たる事はなく、中也はそれすら避け天井に足を着いていた。
「その異能……
『重力使い』の中原中也だね」
「ち……太宰の兵六玉が喋ったか。いや、それとも御阿か？」
「いいから降りてこいよ」
「探偵社が目先の獲物に喜んで噛み付く野良犬だとでも思うのか？敵に情報を与え操るは高等戦術だ。 この様な木理の粗い策で我らを操れると考えるならマフィアなど戦争する価値も無い」
「……敵の頭目から直々に挑発を賜るとは、光栄だな」
福沢は隣に座っている乱歩に向けて、耳を指差した。
それを見て、乱歩は懐から眼鏡を取り出す。
《この件の裏で、マフィアはどう動く？》
「動くまでもねえよ 」
中也の言葉に、乱歩は珍しく目を見開いた。
その隣に座っている御阿礼も察しがついたのか顔を上げる。
「成る程……そう云う事か」
【１６章４話】The strategy of conflict ページ36
賢治は線路のレールを掴み、よっ と掛け声を漏らし持ち上げた。
因みに、団子を食べようとした時に丁度中也がやって来たので賢治は異能を使えている。
目の前で起きた光景に中也は目を見開くが、直ぐ好戦的な笑みに変わった。
「矢っ張り
「気をつけて下さーい！」
賢治はレールを横に大きく振り、壁に打ち込めらる。
然し、その攻撃は軽々と避けた中也は、壁に食い込んだレールの上に立っていた。
「おおー」
そしてレールの上を中也は目にも止まらぬ速さで、走り出す。
賢治は攻撃を両手で防ごうとするが、蹴りの勢いによって飛ばされた。
「！」
その隙を狙った与謝野が背後に現れ、鉈を振りかぶる。
振りかぶった刃は当たる事はなく、中也はそれすら避け天井に足を着いていた。
「その異能……
『重力使い』の中原中也だね」
「ち……太宰の兵六玉が喋ったか。いや、それとも御阿か？」
「いいから降りてこいよ」
(逆さに立っているのに帽子が落ちてこない……やっぱり都会って凄い！)
イラついて云った与謝野に、中也は構わず服に付着した塵を払う。
「太宰と御阿が其程、警戒してんなら期待に応えねえとなァ」
「！」
そう云って中也は黒帽子を抑えながら地面に飛び降りる。
次の瞬間、爆発音と共に辺りは煙に囲まれた。
「さァ『重力』と戦いてえのは何方だ？」
「答えよ。ポートマフィアの特使」
蜘蛛の巣のようにヒビ割れた地面の中心に立っているの中也に、与謝野は冷や汗を流す。
すると、監視カメラから福沢の声が響き渡った。
《貴兄らの提案は承知した。確かに探偵社が組合の精鋭を挫けば貴兄らは労せずして敵の力を殺げる。三社鼎立の現状なれば、あわよくば探偵社と組合よ共倒れを狙う策も筋が通る》
「だが、お宅にも損はない。だろ？」
そう云い、カメラ越しにニコと笑いかける。
「この話しが本当にそれだけならばな」
「……」
イラついて云った与謝野に、中也は構わず服に付着した塵を払う。
「太宰と御阿が其程、警戒してんなら期待に応えねえとなァ」
「！」
そう云って中也は黒帽子を抑えながら地面に飛び降りる。
次の瞬間、爆発音と共に辺りは煙に囲まれた。
「さァ『重力』と戦いてえのは何方だ？」
「答えよ。ポートマフィアの特使」
蜘蛛の巣のようにヒビ割れた地面の中心に立っているの中也に、与謝野は冷や汗を流す。
すると、監視カメラから福沢の声が響き渡った。
《貴兄らの提案は承知した。確かに探偵社が組合の精鋭を挫けば貴兄らは労せずして敵の力を殺げる。三社鼎立の現状なれば、あわよくば探偵社と組合よ共倒れを狙う策も筋が通る》
「だが、お宅にも損はない。だろ？」
そう云い、カメラ越しにニコと笑いかける。
「この話しが本当にそれだけならばな」
「……」
「探偵社が目先の獲物に喜んで噛み付く野良犬だとでも思うのか？敵に情報を与え操るは高等戦術だ。 この様な木理の粗い策で我らを操れると考えるならマフィアなど戦争する価値も無い」
「……敵の頭目から直々に挑発を賜るとは、光栄だな」
福沢は隣に座っている乱歩に向けて、耳を指差した。
それを見て、乱歩は懐から眼鏡を取り出す。
《この件の裏で、マフィアはどう動く？》
「
中也の言葉に、乱歩は珍しく目を見開いた。
その隣に座っている御阿礼も察しがついたのか顔を上げる。
「成る程……そう云う事か」
【１６章５話】The strategy of conflict→←【１６章３話】The strategy of conflict
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えぼし(プロフ) - 月華さん» わかります東方と文ストっていいですよね。話を面白いと言ってくれてありがとうございます！ (2022年7月17日 16時) (
レス) id: 0e1ad52da6 (このIDを非表示/違反報告)
えぼし(プロフ) - 忍狼さん» よろしいと思いますよ (2022年7月17日 16時) (レス) id: 0e1ad52da6 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - こんばんはです！東方と文スト大好きで、えぼしさんのこのお話も面白くて大好きです！続きを楽しみにしてます！ (2022年7月16日 23時) (レス) id: 216fbd3da5 (このIDを非表示/違反報告)
忍狼 - 無理なら良い!頑張っててね! (2022年7月16日 18時) (レス) id: aba775bb80 (このIDを非表示/違反報告)
忍狼 - 僕が更新に合作します?銀魂+たくっちの合作で。僕が作りますのでよろしい? (2022年7月15日 16時) (レス) id: aba775bb80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えぼし | 作成日時：2022年7月14日 18時
