第六話「セ〇ビックは要るか〜い??」 ページ7
私は、扇子をスカートの懐に収めた。
スカート、シャツを身に付け、
外套を羽織って縛り紐を結ぶ。縛り紐の先に付いた飾り玉が、きらりと照明に反射した。
そして、ロングブーツを履いて、
掛かっていたカアテンを開いた。
『ど、どうですか?』
私はそう言ってくるりと回ってみせた。
「うむ。最高じゃ。」
紅葉さんが微笑み乍ら、そう言った。
「因みに、この残ったこの着物の方は正装じゃ。今後使う事があるじゃろうから持っておけ」
私は着物が入っているであろう袋を受け取る。
その時だった
「おい!A!まだ居るか?!」
そう言って息を切らしながらも扉を開けたその人物は、中原さんであった。
『此処に』私がそう言うと彼は私の服装を見て、
顔を少し赤らめ乍らも
「似合ってるな…。最後に見た時よりも品が増した様に見える。……その、綺麗だ。」と。
『ありがとう御座います』
私がお礼を言うと彼は私の手を引き、
「姐さん、Aを案内する次いでに武術を教えて来ます。」
そう紅葉さんに向けて一言言い残し、中原さんは歩き出した。
『あの、中原さん……』
「何だ?」
『腕が…もげます……』
「ッ……あァ、それはすまねェ。」
中原さんはそう言って手を離してくれた。
沈黙が続く。
そして、中原さんは色々な所を紹介してくれた。そして、「次が最後の場所だ」と言われ訪れたのは、ある人の執務室だった。
「此処は最悪の場所だ」
『えっと……執務室が最悪の場所とは…どういう事ですか?』
「まあ、分かるさ」
彼はそう言って扉を開く。
「一応彼奴も幹部だ。挨拶してやれ」
そう云われ、目の前を見るとあの時ぶつかった人が座っていた。
「嗚呼、君が来たか……。へぇ。」
その人の目は相変わらず、冷たく、簡単に言えば怖かった。
『初めまして。宜しくお願いします…』
「ああ、宜しくね。……で、中也?挨拶は?」
「あ゙ァ?する訳ねぇだろ青鯖になんて」
「蛞蝓が、そんな事言えるのかい?」
「手前…ッ!」
そこから彼等は約25分も言い合いをしていた。
『あの、中原さん。武術を……』
私は痺れを切らしてそう言った。
「あ?……あぁ、そうだな。行こう」
中原さんが歩き出した。私もそれに着いていく。
「おーい?おチビちゃーん??セ〇ビックは要るか〜い?」
後ろからそんな声を掛けられた。
「要らねぇ゙ッ!!!!」
彼はそう言ってバタンッ!と乱暴に扉を閉じた。
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A(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )さん» こちらこそ、素敵なイベントに参加させて頂きありがとうございます!!りりり様に言われては、更新頑張るしか無いですね……頑張ります! (2023年4月10日 15時) (レス) id: f26a97b124 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )(プロフ) - Aさん、イベントご参加ありがとうございました〜!! 双黒以外にも姐さんや首領との絡みが見れて文スト民として嬉しい限りでした…!これからの中也と太宰との任務も気になる…!! これからも更新頑張ってください!! (2023年4月9日 23時) (レス) @page15 id: d3e59adc40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:A | 作成日時:2023年3月29日 6時