第二十四話 「綺麗」 ページ26
「はァ？何でだよ。タクシー乗ればいいじゃねェか」
中原さんはそう云って呆れたような顔をする。
事実、そうである。
別に給料が悪い訳でもないし、生活にも困ってはいない。
それに、タクシーが走っていない事も無い。
だが、タクシーは面倒臭い。
三半規管が弱いので、酔う可能性があるのだ。
『中原タクシー』
そして、私は意地を張るようにそう云い放った。
「……金、ねェのか？」
心配したように問い掛ける中原さん。
『いえ、お金ならありますが……』
「なら普通のタクシー乗れ」
『……先程酔った中原さんが私にした事を太宰さんに言いふらします』
脅しをかける。
すると、中原さんは少し焦った様な表情をして、
「…ナニかしたのか？、」と呟き、考え込んでいる。
『…ナニをしたかは、今云ってあげても良いですが、どうしますか？』
トドメを差すように聞いてみた。
すると意外にも冷静に、「……云ってみろ」という返事が来た。
『良いでしょう。先ず、中原さんは後ろから私に近付き、一言囁いてきましたね。そして、更には腰辺りを掴み、抱きついt……』
「もういい…」
『あらま』
中原さんは恥ずかしくなったのか、俯き乍ら絞り出した声でそう呟いた。
更に云うと、少しだが、耳を赤くしていた。
「＿＿兎に角、判ッたから！帰るぞ……ッ」
『上司を揶揄うのって面白いですね』
「はァ?!……手前、やッぱり性格舐め腐ってんなァ？」
『……太宰さんに』「重力操作」
『うがっ……?!』
中原さんはいきなりそう云って私の身体を鉛のように重く、重く。重量の力で支配する。
『……云いませんから！早くポートマフィア迄!』
「＿ッはいはい、分かりましたよお客様……ハハッ」
『笑うでありません!!』
私がそう云えば、中原さんは私に手を差し出し、
「行くぞ」と一言云う。
差し出された手に自分の手を添えると、
ふわりと身体が浮く。
『……っ怖くないんですか？これ、』
「怖いのかァ?」
私がそう云ってみれば、揶揄うような笑みを浮かべた中原さんが此方を見る。
『怖くないです……！』
相変わらず、意地を張るようにそう云えば、中原さんは「下見るなよ。」と一言云って、そのまま進んで行く。
『綺麗』
「何がだ？」
『空ですよ』
「＿ッそうか、確かにな」
暫く経って、私達はポートマフィアの本部に到着した。
『報告書書かないと……』
私は、廊下を歩き乍ら、そう呟いた。
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A(プロフ) - りりり ( ´・ω・)(・ω・` )さん» こちらこそ、素敵なイベントに参加させて頂きありがとうございます！！りりり様に言われては、更新頑張るしか無いですね……頑張ります！ (2023年4月10日 15時) (
レス) id: f26a97b124 (このIDを非表示/違反報告)
りりり ( ´・ω・)(・ω・` )(プロフ) - Aさん、イベントご参加ありがとうございました〜！！ 双黒以外にも姐さんや首領との絡みが見れて文スト民として嬉しい限りでした…！これからの中也と太宰との任務も気になる…！！ これからも更新頑張ってください！！ (2023年4月9日 23時) (レス) @page15 id: d3e59adc40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：A | 作成日時：2023年3月29日 6時
