春の桜が舞う頃に。【MHA】 (ページ5)

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「敵は解放軍連合が乗っ取り数十万以上」

「4ヶ月後決起それまでに合図送る」

「失敗した時備えて数を」

マーカー線が引かれた分の２番目の文字。

全てを繋げて読むとやはり暗号だった。

やっぱりあの人はどこか暗い道を歩いている。

そして、失敗した時のための保険として雄英生を育てて欲しいってことだろう。

『冬季インターン……』

プロヒーロー達にも暗黙のルールが微かに存在する。

若手のヒーローはまず自分の経験値を詰む事がトップを目指す糧になる。

それ故に高校卒業してプロヒーローになったから、はい！インターン生うちの事務所においで！とはならない訳だ。

というかまずプロなりたてのヒヨっ子が事務所を構えている事自体あまりないのだか。

ある程度の経験値と失敗を踏まえ、ヒーローとしての年数を重ねて始めて育てる側に回る。

夏期冬季のインターン期は先輩達が高校生の育成に力を入れられるよう、緊急要請や資料雑務など、若手のヒーローが代わりに行うのだ。

私はホークスさんと同じ爆速スピードでトップに上り詰めた側なのでインターン生を受け入れることに問題はないだろう。

でも体育祭でも夏季インターンでも、受け入れは断ったのに今更来てくれる生徒がいるかどうかも危ういよっていう問題。

『あ〜……あの鷹！！ジーニストさんとかに頼めばいーのに！』

元担任にインターン生の希望先を送って貰おうと携帯を開いた途端に鳴ったヒーローニュースの通知。

【ベストジーニスト行方不明】

心臓が嫌な音を立てた。