ユノからの電話 ページ11
翌日。
EH「行かないの…？」
油断したら空が雨粒を落としてしまいそうな、湿った空気。
朝食も取らずにベッドにうなだれたままのドンへ。
ウニョクは出かける支度を済ませて腰に手を当てた。
EH「ずっとそうしてるつもり？」
DH「一人で行って…。俺はいい…。」
テンションの落ちきった声。
顔も向けない。
小さいため息。
ウニョクは困った顔で髪をクシャクシャとかいた。
EH「昨日何があったの？会えたんじゃなかったの？」
DH「何も…。」
何もありはしない…
ただ…
キミが遠かっただけだ…
EH「話してもくれないのに落ち込まれても分かんないじゃん…。」
DH「もう…うるさいな…。放っといてよ…。」
何度も昨夜の事を聞くのに、何でもないと返すだけのドンへ。
再びため息をつくウニョクのズボンのポケットで、ブルブルと震えだした携帯。
EH「はい。」
YH「オフ楽しんでるかぁ？」
軽い口調はユノだった。
EH「ヒョン。どしたの？」
YH「俺ら今、日本なんだ。」
EH「え、そうなの？」
少しだけ上げた声のトーン。
YH「ドンへの奴が連絡するって言ってたのに全然かかって来ないからかけたよ。ドンへいるんだろ？」
ウニョクが電話してても反応もせず。
枕に顔を埋めてるだけのドンへをチラッと見る。
窓際に立つと小さな声で返した。
EH「いるんだけど…。」
YH「どした？」
応答した時より落ちた声に、電話の向こうのユノは首をひねる。
EH「ドンへ、出かけたくないって、ベッドから出て来ないんだ…。」
YH「なんで？なんかあったのか？」
EH「それが…この間、ドンへとはぐれてさ…。」
ウニョクは事の成り行きを話した。
YH「なるほど。」
EH「何があったか聞いてもちっとも話してくんないし…。」
YH「会えなかったか、会えたのにフラれたかじゃないのか？」
EH「俺もまぁそんなトコだろうとは思うんだけど…。」
YH「仕事終わったらチャンミナと行くよ。ホテルの場所ラインしといて。」
EH「分かった。」
少しの会話をして切れた電話。
ウニョクはユノに言われた通り、ホテルの住所と名前が書かれた紙を写真におさめてラインで流した。
EH「ドンへ。休みは長くないんだよ？」
DH「……。」
EH「ホントに行かないの？」
DH「……。」
EH「じゃあ俺一人で行くからね！」
一方通行の会話に痺れを切らすウニョクは鞄を掴むと一人部屋を出て行った。
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姫稀(プロフ) - ゆちょみんさん、こんにちは♪ドンへ大好きな姫稀と申します。何て素敵な出会い!!再会の場面なんてドキドキしてしまいました。ヒロインちゃんの揺れ動くココロとドンへくんの行動に泣きながらもキュンとして早く続きを読みに行きたいと思います♪ (2018年10月2日 15時) (携帯から) (
レス) id: 674af9cd90 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - みんははさん» さすがです！それだけ読んで下さっていてホント嬉しいです！ (2017年5月15日 12時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
みんはは(プロフ) - ドンへも主人公ちゃんもつらいなー( > <。)でもゆちょみんさんのお話読む側としては覚悟はできてます（え？） (2017年5月15日 10時) (レス) id: 2600b841f9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちょみん(プロフ) - りこさん» また読みに来て頂いて嬉しいです。今回は初っ端からちょっと困難漂ってますね。私もどうしていこうか決めていないので、どうなっていくのか気分で流される様を楽しんで下さい。 (2017年5月14日 22時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
りこ - ゆちょみんさんのお話しは毎回楽しみです。でも今回のは余りにも切なくて涙が出そうです。 (2017年5月14日 22時) (レス) id: 3ce4f408e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆちょみん
| 作成日時：2017年5月12日 17時
