3話:生と死 ページ4
「____A、A…。起きろ」
深夜に聞こえた、低い男の人の声。
声を零れるように上げ、起き上がる。
目をこすって目の前を見ると、そこにはチサキがいた。
目元を細めわたしを見てるチサキは眠いのかな。
「着いてこい」
有無を言わせず、わたしに背を向けた。
ベッドからはみ出していた足を地面に着け、足を動かす。
あのね、チサキは、おねえちゃんにとってのうﾞぃらんなんだよ。
おねえちゃんはスゴくチサキに怯えてるの。
チサキって言っただけで動揺を目にあらわすし…
それっておかしいでしょ？
階段を上り、廊下を通って、外に出る。
深夜なこともあって人通りは全くない。
街灯もチカチカとしている。
光が消えてはあらわれ、消えてはあらわれの繰り返し。
まるでお化けみたいで、少しこわい。
コツコツ、コツコツ
ぺたぺた、ぺたぺた
二つの足音が交わり、やがて闇の中にひっそりと消えた。
行き着いたのは、くらーいろ地うら。
…ここで、なにをするんだろ。
首をこてんと傾げると、足取りがおかしい足音がきこえた。
よってるのかな、フラぁってかんじがする…。
「……来たな」
チサキがそう呟けば、闇の中からからだを覗かせた。
そのからだはタイツとマントをまとっていて、ヒーローだと考えられた。
……なら、
『たす、けて』
声をしぼって出した言葉。
わたし的にかんがえてみたの。
おねえちゃんにとってのうﾞぃらんがチサキなら、ヒーローにたすけてもらえばいいって。
ヒーローの目を見れば、その目は既にチサキの方へと向けていた。
「…その子、今「たすけて」と言いましたよね？」
じりじりと警戒して近づいてくるヒーローに、チサキがおもむろに足を踏み出したと思ったら、手ぶくろをはずした。
『っ____！』
殺気を含んだチサキの目に、息を呑む。
だめ、
やっぱりこないで、
たすけなくていいから、
にげて、
止めようとチサキの服の裾を掴んだ。
でも、なんかがちがう、
ゆっくりと視線をヒーローに向けると、一瞬あたまが真っシロになった
あれ、あれ…？
ヒーローのあたまが、ない…？
そこでわたしは
かれの、ヒーローの、人の死を
やっと、理解した
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あんころ餅 - とても面白いです！！この小説とショタ主の方両方見ました！！両方ともとっても好きです！！これからも頑張ってください。 (2020年1月29日 22時) (
レス) id: 0e111988c0 (このIDを非表示/違反報告)
まいこはん - おもろい！！！！ (2020年1月20日 21時) (レス) id: d1220536e3 (このIDを非表示/違反報告)
(´･ω･`) - 最&高です！頑張って！ (2020年1月20日 16時) (レス) id: 03f6bf06e7 (このIDを非表示/違反報告)
46(プロフ) - とても面白いです！こういう作品大好き(ノ´∀｀*)頑張ってください！ (2020年1月20日 1時) (レス) id: 06efcbf80c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イケメンになりたい。 | 作成日時：2020年1月19日 18時
